MIN-IRENトピックス

2020年6月16日

【声明2020.06.16】イージス・アショア配備計画の完全撤回を求める

2020年6月16日
全日本民主医療機関連合会
会長 増田剛

 河野防衛相は 6 月 15 日に地上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」を秋田、山口の両県に配備する計画を停止すると表明しました。2017 年に安倍政権は、北朝鮮の弾道ミサイルへの対処を口実にイージス・アショアの導入を閣議決定し陸上自衛隊新屋演習場(秋田市)と陸自むつみ演習場(山口県萩市)への配備計画を地元住民の理解や配備の有効性、安全性の調査を後回しにして進めてきました。配備地の選定を巡っては防衛相が誤ったデータを基にして陸自新屋演習場を「適地」として選定していたことも明らかになっています。住宅地や小中学校、高校も近接していることから安全性にも問題があり秋田県知事と秋田市長も配備反対を主張していました。

 そもそもこの計画は安倍政権による米国兵器爆買いの一環で建設費用も含めると 1 兆円にも上り自衛隊史上最も高額な兵器になります。また北朝鮮から僅か数分で日本に到達する弾道ミサイルを正確に安全に迎撃することは困難で、北朝鮮から秋田県・山口県の延長線上にあるグアム・ハワイの米軍基地を護衛するための設置との疑惑もあります。安倍政権は F35 ステルス戦闘機やオスプレイなどほかにも多くの兵器の爆買いをし、軍事費は高騰、2020 年度防衛費予算は 5.3 兆円と過去最高額となっています。

 コロナ危機で企業の倒産、失業率も悪化し多くの国民は生活が厳しい状況におかれています。さらに第 2 波、第 3 波の感染拡大に対する備えが必要であるにもかかわらず、医療機関・介護事業所も多くが経営的に打撃を受け厳しい状況にあります。このままでは次々倒産し医療崩壊・介護崩壊が現実のものとなる恐れがあります。このコロナ危機で国民のいのちや生活を守っていくために国民や医療機関などへの財政支援は必要不可欠です。軍事ではこのコロナ危機から国民のいのちを守ることはできません。

 米国兵器爆買いの一環である「イージス・アショア」配備計画の完全撤回とともに、兵器の爆買いや辺野古新基地建設を中止しコロナ対策に回すことを求めます。

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