声明・見解

2021年1月26日

【要望書2021.01.22】令和3年の看護師・保健師・助産師国家試験追試試験に関する要請書

2021年1月22日

厚生労働大臣 田村 憲久 様

全日本民主医療機関連合会会長
増田 剛

 国民の生命と暮らしを守る貴職のご尽力に感謝申し上げます。
 さて、新型コロナウイルス感染症のパンデミックは特に大都市部での医療崩壊の危機をもたらすなど、深刻な事態となっています。既にコロナ禍前から指摘されていた看護師不足が、この事態の中で喫緊の課題として浮上しております。
 緊急事態宣言が首都圏を中心に発令されており、市中感染を免れない状況下において新型コロナウイルス感染により、国家試験受験の機会を失い、看護職として就業できなくなる学生が発生することを懸念しています。
 厚生労働省医政局看護課長より、国家試験の実施についての一部改正について、令和2年12月4日に発令されました。濃厚接触者について、要件を満たしている場合に感染対策を講じた上での受験が認められましたが、要件を満たさなかった者は受験できません。
 平成26年2月16日に行われた第103回看護師国家試験では、大雪の影響により、試験会場までの移動に相当の時間を要し、万全な体調で受験できなかった者のうち、指定の申出書を提出し厚生労働大臣に受験を認められた者が平成26年3月19日に追加試験を受けることができました。
 今回は、パンデミックの中で実施される国家試験です。この第3波は感染経路不明の事例が増加しており突然の大雪のような、自然災害時と等しく、災害と言える状況です。その中で受験学生やその家族、看護師等養成所は感染対策を講じ、国家試験の受験に向けて取り組んでいますが、新型コロナウイルス感染を完全に回避する事は、学生個々の努力だけでは不可能です。
 そのことにより、看護職としての就業が1年先延ばしになることは、本人にとっても、社会にとっても損失であり、看護師不足に拍車をかけることにつながります。政府が責任をもって救済措置を決断されることを強く要請します。

 国家試験当日に、新型コロナウイルス感染症罹患している者、濃厚接触者等で受験を認められなかった者について、令和3年の第110回看護師国家試験、第107回保健師国家試験、第104回助産師国家試験における追試験を実施することを求めます。

以上

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