民医連新聞

2003年8月18日

企画名人(10) 化け物がお酌「天神祭り」―山形―

 今回は山形県鶴岡市の各事業所から、地域の行事をとりいれた企画が寄せられました。山形県・鶴岡市で古くから行われている「天神祭り」です。 別名「化け物祭り」とよばれています。花柄模様の長襦袢に角帯を締め、尻をからげて、顔に手ぬぐい、頭に編み笠…という風貌の「化け物」に扮して家や会社 にあがりこみ、また行き交う人びとに無言で酒などを振る舞い、その風貌で天神様にお参りするという風習です。三年間誰にも正体を知られずにすごすと願いが 叶うと伝えられています。

◆老人保健施設かけはし

 五月二三日、かけはしに「化け物」が現れました。

 五人の職員が扮する「化け物」は顔を見られぬよう、声を出さぬようにしてジュースやお酒を利用者に振る舞いまし た。しかし、なにぶん不慣れな化け物は、思わず「おひとついかがですか」と声を出したり、顔をのぞかれ視線があい、照れ笑いをしたりしていました。また、 利用者からは「ここの化け物は職員と同じズボンをはいていたね」。

 手ぬぐいと編み笠の隙間から利用者のうれしげな笑顔が見えた企画でした。

(松澤透、事務)

◆協立リハビリテーション病院

 当院のデイケアでは職員、ボランティアさんが「化け物」に扮し、利用者に「天神祭り」の気分を味わってもらいました。

 扮装のための編み笠や衣装一式は、鶴岡市役所から借りました。最初は「パレードに参加する人に貸す物です」と断られたのですが、看護師が「障害を持った人にも同じように祭りを楽しんでもらいたいのです」と思いを話したところ、共感を得て、借りることができました。

 デイケアは、「化け物」であふれんばかり。利用者さんは地元のお祭りを心ゆくまで楽しみました。

(柴田幸子、介護福祉士)

◆鶴岡協立病院 【山形=今間圭子通信員発】五月二五日、当院病棟スタッフが恒例の「天神祭り」を行いました。

 入院患者さんと記念撮影を行い、後日「思い出」の一枚としてプレゼントされます。

(民医連新聞 第1314号 2003年8月18日)

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