いつでも元気
2021年4月30日
終活講座
エンディングノート(1)
今号からしばらく、「エンディングノート」について解説します。
ご本人の判断能力が低下した時、今後はどのように生活したいと思っているのか、亡くなった時にどのような供養を望んでいるのか。また、どこの金融機関と取り引きしていて、未払金や解約が必要なものは何かー。
こうした点が分からないと、家族は迷ったり情報を把握できずに困ってしまいます。だからこそ、要望や情報を残しておく必要があるのです。そのツールがエンディングノートです。
なぜその情報を残すのか
エンディングノートを作成する際、最も大切なことは「なぜその情報を残すのか」です。ここは常に意識しておかなければなりません。目的は「作成すること」ではなく、「自分や家族が困らないように情報を残しておくこと」です。
作成したために、かえって家族が困ってしまっては本末転倒です。なぜ、その情報を書いておくと良いのか、また要望を記すことによるマイナス面とは何かを知ることが大切です。
注意点を分かったうえで
エンディングノートは、有料の販売や無料配布などさまざまな種類があります。どのノートも表のような項目が記載され、質問に対してチェック欄から選んだり書き記すような体裁になっています。
しかし、残す必要のない情報や、残さないほうが良い情報を記すようになっているノートもあるため、注意点を分かったうえで作成する必要があります。
次回から注意点とともに残しておきたい情報、残さなくても良い情報をお伝えします。既にエンディングノートを作成している方は見直しとして使っていただき、これから作成する方は参考として活用してください。
どのようなエンディングノートを利用しても大丈夫です。書くスペースが足りない箇所は紙を付け加えたり、不要な箇所は斜線を引けばよいでしょう。それでは分かりにくくなってしまう場合は、必要な項目をノートやバインダーなどに書き写すのも良い方法です。
明石 久美(あかし・ひさみ)
明石シニアコンサルティング
明石行政書士事務所代表
相続・終活コンサルタント、行政書士
ファイナンシャルプランナー(CFP)
千葉県松戸市在住
著書に『死ぬ前にやっておきたい手続きのすべて』(水王舎)『配偶者が亡くなったときにやるべきこと』(PHP研究所)など
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いつでも元気 2021.5 No.354
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