声明・見解

2005年10月1日

【声明2005.10.01】障害者の声を聞かない「障害者自立支援法案」を廃案にし、 安心して地域で暮らせる障害者施策の拡充を求める

障害者の声を聞かない「障害者自立支援法案」を廃案にし、
安心して地域で暮らせる障害者施策の拡充を求める

 2005年10月1日
全日本民主医療機関連合会
会長  肥田  泰

 障害者自立支援法案に対して、全国の障害者団体をはじめ医療・福祉団体の多くが、「応益負担反対」「慎重 審議を、徹底審議を」求めてきました。そして、参議院では委員会審議がほとんどなされることなく、8月8日の郵政法案の参院否決・衆院解散にともなって廃 案になりました。
 自公小泉内閣は、この廃案になった障害者自立支援法案を9月30日に閣議決定し、特別国会に提出しました。

 障害者自立支援法案は、知的・身体・精神障害への福祉サービスを共通にすることなどの遅れた障害者施策の改善面も一部では含んでいますが、重大な問題点 は、福祉サービスや障害者医療に1割の応益負担を導入することです。「障害が重たい人ほど負担が増えて必要なサービスが利用できない」「自立支援でなく自 立阻害法案だ」との障害者の切実な声に示されるように、福祉や医療に応益負担制度を導入することは許されません。ですから、先の国会では、全国各地から5 月6000名、7月11000名の障害者が参加した国会要請行動が行われ、炎天下や雨天でも国会前での座り込み行動が連日行われたのです。

 また、先の国会審議では、厚労省の提出資料に多くの誤りがあり、法案には障害者の声を反映していないことも明らかになっています。さらに、我が国の障害 者施策の予算が、OECD主要国最低ランクであることも指摘されています。

 法案が廃案になったことを契機に、障害者の声をもとにした障害者施策に再検討すべきです。特に、障害者が利用しやすい福祉サービスの基盤整備が求められ ます。またサービス利用では、収入に応じて支払額が定められる「応能負担」を継続すべきです。障害者が地域で安心して暮らせる施策をつくることこそが求め られます。

 私たちは、「応益負担反対、徹底審議を」求める障害者団体のとりくみを支援します。そして障害者に重たい負担を押しつける自立支援法案の廃案にすることを、政府・厚労省・自公与党に強く求めるものです。

以上

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