民医連新聞

2021年11月16日

さらに市民と野党共闘を 第49回総選挙の結果について

 増田剛会長は11月1日、以下の「第49回総選挙の結果について」を発表しました。

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 10月31日投票の第49回総選挙は、政治の転換をめざして市民と野党の共闘でたたかった野党4党(立憲民主党、日本共産党、れいわ新選組、社民党)の議席獲得が110にとどまり、与党は改選前より議席を減らしたものの293議席を占め、補完勢力が議席を伸ばして第3党となった。自民党は単独過半数を維持したが、幹事長など要職を担う議員の小選挙区での落選など公示前の276議席から15議席の減、小選挙区では29議席を減らす結果となった。
 岸田内閣は、政権発足から1カ月足らずで、語るべき実績はなかったが、議席を減らしたのは、9年間続いた安倍、菅政権に対して反省もなく、継続していく姿勢を打ち出したことへの有権者の不信と審判である。また、選挙区の7割で市民と野党の共闘が前進し、与野党対決となった小選挙区で野党が惜敗した62選挙区の4割強が1000票台の僅差となるなど、自民党の後退、小選挙区の多くで与野党の接戦区が増加した。それは、私たちの運動を土台に、いのちを優先する社会をめざした20項目の野党共通政策が生まれ、その実現へ向けた選挙区での協力体制が生まれたからである。小選挙区であっても1対1の構図となれば、明確な政権選択の選挙となる展望が示された。
 私たちは、野党共通政策とともに、現場の声を寄せあい、コロナ禍で浮かび上がった公衆衛生と医療・介護の危機、貧困と極端な不平等などの危機に対して、全日本民医連の要求をまとめ、実現のため地域、職員、共同組織で力をあわせてきた。
 市民と野党の共闘の力を強め成果と課題を確認し、ひきつづき要求を実現していく決意である。
 総選挙の結果、公的病院、保健所を削減など徹底した効率優先で地方自治をゆがめ、国政においても、憲法改悪の推進役として安倍、菅政権をささえてきた日本維新の会が、近畿中心から全国的に議席を増加させた。私たちは、日本を戦争する国にする自民党4項目改憲案をストップさせるため、憲法を守るたたかいを強めていく決意である。

(民医連新聞 第1749号 2021年11月15日)

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