民医連新聞

2003年11月17日

“安心・安全の医療をもとめて(15) 新潟民医連

独自の連続講座で安全の「推進員」育てる

 新潟民医連では 現場での安心・安全の推進役を独自に養成しよう、と「医療・介護安全推進員養成講座」に今年春からとりくんできました。この一〇月に半 年間の連続講座を終え、受講者中二一人が認定証を手にしました。県連安全対策小委員会の平山正子さん(新潟勤医協)からの通信です。

 「医療・介護安全推進員養成講座」は、新潟県連医活委員会の「安全対策小委員会」の活動のひとつとして、はじまりました。

 かねてから、〇二年度の「日本医師会医療安全推進者養成講座」を薬剤部、看護部の職員が受けるなど、県連では安 全対策を重視してきましたが、講座開始の決定的なきっかけになったのは同年夏に発生した「塩化カリウム誤注射」事故でした。事故の調査をすすめながら、県 連としても「安全対策小委員会」を設置、今年一月から会議を毎月開いています。

shinbun_1320_01  カリキュラムは六教科(左)。医師会の講座受講者と、下越病院の五十嵐修院長・斉藤俊一副院長が講師になり、学んだ内容を伝達講習する、といった方法をと りました。四~一〇月まで毎月一度、三五人が受講しました。全六教科を受講して、一〇月に認定証を受けた職員は、二一人でした。

 誕生した「推進員」たちには、現場での活躍が期待されています。いま、県連では下越・舟江両病院に学び、各法 人・事業所の単位でも安全対策を検討する部署をつくることをよびかけています。これで「リスクマネジメントの実践のスタートラインに立った」といったとこ ろでしょうか。なお、未認定者には次年度の養成講座を補講してもらう予定もあります。

 講義の内容や受講者の感想文などは冊子にし、職場に配布することに。

 先日、とりくみ全体の総括を小委員会で行いました。一回目の今年は、手探りではあっても、職場の安全推進者の養成を目標にしたことに意味があった、と確認しました。

 六カ月間にわたる長期の講座であることも当初の心配の一つでしたが、忙しい業務の中でも、各職場が受講者に時間保障をし、送り出してくれました。

 来年度、二度目の養成講座を四月からスタートさせることも計画しています。「難しかった」「講座の内容をもっと 実践的な内容にするべきだったのでは?」「受講者のモチベーションを低下させないためにも、課題が必要」など、受講者からの感想も参考にしながら、内容は 工夫していく予定です。認定者への「フォーロー研修」もひらき、実践を交流し学習する場も持とうと考えています。

(民医連新聞 第1320号 2003年11月17日)

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