民医連新聞

2022年2月8日

コロナ禍でいのちを守るために ~2年間をふり返る~

 2月25~26日、全日本民医連第45回定期総会が、オンラインで開催されます。
 前回総会(2020年2月22~24日)以降、新型コロナウイルスの感染症拡大に立ち向かい、いのちを守るために奮闘した民医連の2年間をふり返ります。(多田重正記者)


総会方針案のポイント

県連事務局長会議(1月21日)より

全日本民医連事務局長 岸本啓介

 1月15日付けで、第45回定期総会議案が発行され、運動方針案がみなさんの手元に届いていることでしょう。方針案の1章は44期の総括、2章はこの間の情勢、3章は今後の2年間について、という構成です。民医連がコロナ禍で直面し考え、方針に太く位置づけるべきテーマがあり、それらの上に立って、45期に向けた展望を描く内容になっています。
 1章1節(2)「新型コロナパンデミックは私たちに何を問いかけたか?」は、方針案全体にまたがる大きなポイントです。民医連は結成以来最大の全国的危機を、どうとらえ、対応してきたでしょうか。コロナ過で日本の社会保障のぜい弱性が露呈しました。私たちは綱領の立場から、最新の科学や医学の知見と44回総会運動方針に依拠し、医科・歯科・介護それぞれの分野で困難に立ち向かい、たたかいで乗り越えてきました。共同組織もすべての活動のパートナーとして活躍し、励ましてくれました。総選挙に向けたとりくみや、改憲のもくろみを止めたことに確信を持ちましょう。
 2章では、重要な3つの点を強調しています。コロナ禍が浮き彫りにした日本の格差と貧困の原因、核兵器禁止条約の発効や気候危機など世界の流れ、安倍・菅政権が行った新自由主義的な社会保障解体、戦争する国づくり、改憲策動、それを引き継ぐ岸田政権の正体に触れています。
 3章「人権と公正の視点で、いのちが大切にされ、輝く、社会をめざそう」のリード部分には、45期に向けた展望の中心が書き込まれています。いま、かつてない憲法の危機にあります。これを守り、生かすことが今期最大の課題で、今年行われる参議院選挙が決定的です。各地で運動や学習をすすめる議論をしましょう。コロナ禍で鮮明になった課題にどうとりくむのか、地域の砦(とりで)である民医連事業所をどう守るか、後継者対策や育成指針2021年版を具体化する議論を期待します。災害が多発するいま、各事業所でのBCP(事業継続計画)の策定をすすめましょう。
 44期の私たちのとりくみは、ひとつのいのちも無駄に失わせない、まさに綱領の実践でした。みなさん自身の経験や思いを持って方針討議をすすめ、意見を寄せてください。今回の総会はWEB開催のため分散会を予定していませんが、文書報告はすべて残すことを検討しています。これまでの総会と同様、すべての事業所から意見を持ち寄り、各県連で積み上げていくことをお願いします。議案のエッセンスを詰め込んだスローガンの案も記載しています。これらも含めて議論し、総会で判断をしてもらいたいと思います。

(民医連新聞 第1753号 2022年2月7日)

お役立コンテンツ

▲ページTOPへ