民医連新聞

2004年3月1日

安全・安心の医療をもとめて(19) 千葉民医連

医師会主催のリスクマネージャー講座を受けて

 多くの事業所でリスクマネージャーがおかれ、その活躍に期待がかかるようになってきました。同時に、リス クマネージャーとしての研修の機会が少ないことについて、悩みなども出されています。昨年一年間、日本医師会の「医療安全推進者養成講座」を受講した千葉 民医連の鈴木ひとみさんのレポートです。

 「医療安全委員会の事務局長として、総合的な知識を身につけたい」と日本医師会の「医療安全推進者養成講座」の受講をしました。医療事故対策が重視され はじめたことで、最近は看護協会などの職能団体でも、安全対策や事故発生時の対応についての講習会が活発にとりくまれていますが、事務職の私のように、ラ イセンスをもっていない職種が参加できる場は、そう多くはありません。下の受講者の構成にあるようにこの通信講座には、職種や資格の制限がありませんでし た。
 教科は全部で九教科。二月から月一回、送られてくるテキストをもとに、二〇~三〇問程度の演習問題の解答を、約一カ月半後の期限までに提出し、六、八、 一二月に行われるスクーリングに二回以上出席すれば、翌年一月に「修了証」を手にすることができます。
 通信講座は自分のペースでとりくめる点が魅力です。しかもはじめてみると、演習問題のほとんどはテキストからの引用、それほど時間をかけなくても解答できました。
 受講してみて、民医連で従来から追求されていた患者参加や、チーム医療が、医療界では事故防止・安全対策として注目されているということに、あらためて 確信を持つことができました。と同時に、「我流におちいらず他の医療機関のとりくみからも多くを学ばなければ…」と痛感しました。

*   *

 ちなみに教科は、今年から少し変わることになっています(別項)。「医療政策概論」「国際疾病分類法」がなくな り、「事故防止職場環境論」「危機管理実践編」が新設されます。より現場の期待に応える中身になったのではないでしょうか? 簿記や税務を学ぶ「会計学概 論」には、抵抗を感じる方もいらっしゃると思いますが、会計が苦手分野でも、「まじめな態度で」提出すればよく、正解率は気にしなくても大丈夫です。(ち なみに私は半分程度しか合っていませんでした。事務なのに…)。

 講習会の会場が東京なので、遠くの方は大変だと思いますが、受講すると、医療安全推進者ネットワーク (Medsafe.net)に入会できます。会員向けのホームページに掲載される情報や他病院のとりくみ、専門家のアドバイスは貴重な情報源です。年会費 も五〇〇〇円でした。
(県連事務局 鈴木ひとみ)

(民医連新聞 第1327号 2004年3月1日)

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