声明・見解

2008年5月27日

【抗議声明2008.05.27】米兵による病院侵入・器物損壊事件に厳重に抗議する

2008年5月27日
全日本民主医療機関連合会
会 長  鈴木 篤

 5月25日午後10時過ぎ、全日本民医連に加盟する沖縄の中部協同病院に、キャンプフォス ター所属の19歳の海兵隊員が泥酔した状態で侵入し、窓ガラスを拳で破壊するなどの暴力行為をはたらき逃走した。その4時間後、施設裏側の草むらの中で寝 ているところを警察に発見され拘束された。
 中部協同病院は2月10日に少女暴行事件が起こった北谷町(ちゃたんちょう)近隣に位置する病院であり、凶悪で非道な米兵の犯罪に対して、日本国民の満 身の怒りと抗議がまきおこっている最中での信じがたい蛮行である。
 全日本民医連は、在沖米軍と米政府に対して厳重に抗議の意を表明する。

 米軍は2月10日の犯罪発生後、異例のスピードで綱紀粛正や軍人教育にとりくむと表明した が、今年に入り横須賀ではタクシー運転手強盗殺害事件という凶悪な事件が起こった。また、ここ最近だけでも、2006年1月の神奈川県横須賀市での女性強 盗殺人事件、2006年10月の長崎県佐世保市での女性殺人未遂事件、2007年10月の広島市での岩国基地所属隊員による女性暴行事件と凶悪犯罪は繰り 返されてきている。米軍の言う「綱紀粛正」が全く実の無いものであることは明瞭である。

 今回、幸いにも100名をこえる入院・外来患者、職員に負傷者は発生しなかったが、このた びの米兵の不法侵入・器物損壊事件は、もっとも安心と安全が保障されるべき医療機関が被害にあうという前代未聞の犯罪であり、療養環境を破壊し、患者、職 員の安全と命を著しく脅かす許し難いものである。

 この間の経過が示すように「綱紀粛正」では米軍犯罪をなくし、国民の安全を守ることは断じてできない。日常的に「人殺し」を教育・訓練されている軍人によって引き起こされているところに今回の事件の本質はある。米軍基地がある限り犯罪はなくならない。

 全日本民医連は、真に国民のいのちと安全を守るために、米軍基地再編計画に断固反対し、米軍基地撤去・縮小に向け沖縄をはじめとした全国のたたかいと連帯し、ひきつづき全力をあげて奮闘するものである。

以 上

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