民医連新聞

2004年5月3日

「年金」「国保」「憲法」で全国から切実な声 国会内社保・平和交流集会から

 「年金改悪やめて」「イラクから自衛隊を撤退させて」の声が響く衆院議員会館。四月二一日の民医連国会内集会では、受療権を守る活動の発言もあり、「政府与党がすすめる戦争政策と社会保障の破壊は一体のもの。全力でたたかおう」と確認しました。

 京都民医連の外山儀昭さんは、地域社保協が行っている定例行動について発言しました。憲法九条・二五条にちなんで、毎月九日・二五日に京都の九条通りで宣伝などをしています。「イラクの人質事件が発生した日は、多数の参加者があった」と報告しました。

 群馬の菊地公則さんは、県庁前で座り込むなど、年金改悪に反対するとりくみを報告しました。

 ハガキ署名には、「年金保険料を六〇〇万円近く払ってきたけれども、払い込み期間を満たさず、たった六〇万円の一時金が出ただけで、年金が受給できない など、切実な声があった」と発言。「国会要請行動に来たが、自民党・公明党からは面会すら断られた」、と怒りました。

 東京の重野長之さんは、「年金・介護が受療権と生存権に深く関わっている」とのべ、介護保険改善につなげようと一人暮らしの事例の調査にとりくんでいる ことを紹介しました。

 神奈川民医連では、「気になる患者・事例集」を作っているとのべ、次の事例を紹介しました。

「資格書、あるだけマシ」
市の国保担当者が暴言

 Kさん(68)は、長年経営していた会社が昨年倒産し、多額の借金から自己破産し、やっとの思いで生活していま した。そこに届いた国保料の請求額を見て、Kさんは愕然としました。社長時代の年収から保険料が算出されていたため、国保料も国民年金の保険料も、最高額 だったのです。

 その後も仕事が見つからず、払いたくても払えない状態が続いていたKさんに、突然、資格書が送られてきました。Kさんは区役所へ足を運び言いました。 「私は、長年、健康保険料も年金保険料も最高限度額を納めてきたんだ。いざ倒産になったら、一方的に資格書を送りつけるなんて、行政のすることなのか!  こんな金額が払えるわけないでしょう」。

 対応した区の職員は事務的に答えました。「資格書は窓口で一〇割払えばいいのです。あるだけマシですよ。無保険なら、医療費は病院の言い値でふっかけら れても仕方ない」。短期証への切り替えや減免の手続きには、一切ふれず、追い返されました。書類を出せば、Kさんは減免等の対象になると思いますが、団体 交渉など、受療権を守るとりくみを強めることが必要だと感じました。

(医療生協かながわ村田泰子さんの発言から)

(民医連新聞 第1331号 2004年5月3日)

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