【抗議声明2007.07.02】久間防衛大臣の原爆投下容認発言に抗議する

【抗議声明】

２００７年７月２日

内閣総理大臣　安倍晋三　殿
防衛大臣　　　久間章生　殿

全日本民主医療機関連合会
会　長　　肥田　泰

久間防衛大臣の原爆投下容認発言に抗議する

　６月３０日、久間防衛大臣は千葉県柏市の講演の中で、米国の広島、長崎への原子爆弾投下について「しょうがないなと思っている。・・・」と述べ、原爆投下を容認する発言を行った。
　この発言は、唯一の被爆国の現職閣僚が原爆投下を容認したもので絶対に許されない。
　広島、長崎の原爆投下により２１万人が犠牲になり、現在もなお２６万人余の被爆者が心身ともに苦しみつづけている。久間防衛大臣の発言は、その被爆者の苦悩への配慮を全く欠く暴言である。
　世界の人びとが「核兵器廃絶」をめざし、知恵と力を集めさまざまな運動にとりくみんでいるときに、被爆国の政府の現職閣僚が原爆投下を容認する発言をし たことは、どんな理由があっても許されない。その後、世論の批判を受けて謝罪・撤回発言をしたが、核兵器使用を是認したことには変わりなく、被爆国の閣僚 として失格である。
　それにもかかわらず、安倍首相は、久間防衛大臣を擁護し野党の罷免要求を拒否した。安倍首相が罷免しなければ、政府・与党が久間防衛大臣と同じ視点であること内外に示すことになり、断じて許すことができない。
　全日本民医連は、久間防衛大臣の発言の撤回を求めると同意時に、被爆国の閣僚として資格のない久間防衛大臣の罷免を要求する。
　私たちは被爆者に寄り添い、被爆者援護・連帯のとりくみをすすめ、核兵器廃絶をめざしひきつづき奮闘するものである。

以上