民医連新聞

2004年8月2日

命によりそう 介護・福祉(6)

介護とは人と人のささえあい
ヘルパー 関 みゆき

 「まさか、学校卒業したてでヘルパーに!?」 入職後、思ってもみなかった配属先に、とまどいました。けれど も、「〝人をささえる〟介護の仕事がしたいと思って就職したのだから、自分のできる限りがんばろう!」と心に決めました。気がつけばいつの間にか二年が過 ぎ、ヘルパー歴も三年目に入りました。

 今日まで関わってきた、一人ひとり生活環境の違う利用者さん、―一〇〇歳に近い高齢で、どんなことにも感謝を忘 れない、とても前向きな性格の利用者さん。リハビリ体操をとても意欲的にがんばる利用者さん。日に三回私たちヘルパーが訪問して食事の準備をし、本人が希 望する在宅生活の限界までささえた、痴呆疾患のある利用者さんなど―たくさんの利用者さんが私たちに、本当にいろいろなことを言葉で、生きる姿で教えてく れました。また、自立支援の意味をあらためて気づかせてくれました。

 私たちヘルパーは、お年寄りの生活をささえることを目的として日々働いています。ところが、むしろ、ささえられ ているのは私たち、と感じることが多い気もします。そのことに気づいた時、〝介護の仕事〟は、「人と人とのささえ合いなんだなあ」とつくづく実感しまし た。生活をささえる、ということは、生きていく力をささえることだと、私は思います。まさに介護職とは、命によりそう仕事だと思います。

 私は、利用者さんの笑顔を見るのが大好きです。ひとの笑顔を見ると、ホッとします。私が笑顔であいさつをする と、利用者さんも微笑みを返してくれます。〝笑う門には福来る〟といいますが、笑顔をふりまき、笑顔の相乗効果を利用して、たくさんの福をもたらすことが できたらいいなあと思っています。

(茨城・ヘルパーステーションけやき)

(民医連新聞 第1337号 2004年8月2日)

リング1この記事を見た人はこんな記事も見ています。


お役立コンテンツ

▲ページTOPへ