声明・見解

2009年1月29日

【抗議声明2009.01.29】政府のソマリア沖派兵決定に抗議し、撤回を求める

2009年1月29日
全日本民主医療機関連合会
会長 鈴木 篤

 政府は1月28日、ソマリア沖の海賊問題で自衛隊を派兵することを決定し、浜田靖一防衛相は海上自衛隊に準備指示を出した。憲法9条を蹂躙するき わめて危険なおこないであり、集団的自衛権の政府見解も棚上げにする暴走である。全日本民医連は政府・与党に断固として抗議し、派兵決定を撤回するよう強 く求める。
 そもそも海賊行為を取り締まることは、警察行動である。よって、マラッカ海峡での海賊対策に貢献した実績もある海上保安庁の経験と力を生かすことが筋である。
 また、海賊問題の根本的解決にはソマリアの国家としての再建による国民生活の安定が重要である。ソマリア国内は無法・無政府状態であり、国民の多くは貧 困にあえいでいる。そのような緊急の課題には手を付けず「まず自衛隊の派兵ありき」という姿勢ははなはだ疑問である。
 さらに、田母神問題でうきぼりになった自衛隊の危険な体質がまったく総括されていないなか、海外での武力行使まで検討されているこのたびの派兵は絶対に容認出来ない。
 あらゆる戦争政策に反対することを綱領に掲げる医療機関の連合体である全日本民医連は、憲法9条を持つ日本が武力を行使することを断じて容認しない。日 本は平和的、民政的支援を国際社会に率先して行い、平和的支援こそが海賊問題の根本的解決につながることを国際社会に強く説くべきである。

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