民医連新聞

2003年2月1日

肥田泰会長が日本歯科医師会と懇談

「民医連の意見広告にはげまされた」
「医師会とも懇談してみては」

 「患者負担増の政策は治療に逆行するもの」「医療改悪は凍結・延期してもらう しかない」…全日本民医連の肥田泰会長らは1月21日、日本歯科医師会を訪問し、約1時間の懇談を行いました。医療改悪実施の凍結を求めるとりくみについ てがメイン。この場には日本歯科医師会から梅田昭夫専務理事と塚本亨常務理事が応じ、全日本民医連からは会長とともに、長瀬文雄事務局長、永田勝美事務局 次長が出席。「経済情勢も、国民生活も悪化している中、この改悪は実施すべきではない、政府には凍結・延期してもらうしかない」(梅田専務理事)、「医 療・福祉は行政の基軸の一つのはず」(塚本常務理事)、両者身を乗り出し、熱のこもった懇談となりました。

 肥田会長は、朝日新聞に出した意見広告「私たちは、四師会の共同声明を支持します~医療費の患者負担増は、凍 結・見直しを!」を紹介し、民医連があきらめずに医療改悪の凍結・見直しの運動を行っていることを報告。四師会のとりくみにも民医連として協力する用意が あることなどを話しました。
 民医連の出した意見広告に対して、梅田専務理事は「ありがとうございます」と感謝をのべ、近く行う全国理事会でも配布し、紹介する、と表明しました。ま た、塚本常任理事からは「このような広告を出していただくのは、初めてではないでしょうか? 励まされました。(失礼をお許しいただくなら)これまで民医 連と私たちは、対立軸にいると思っていました」という率直な意見も。
 つづけて梅田専務理事は、今回の医療改悪の内容について「保険料の値上げ」と「窓口負担率アップ」という二重の負担増を国民におしつけるものであるこ と、それがもとで医療機関から患者さんの足が遠のけば、医療に最も大切な早期発見・治療ができなくなり「いちばん被害を受けるのは患者さん」と、語りまし た。すでに一〇月から先行されている高齢者の負担増の影響も現れているといいます。
 また「発症すると自然治癒することのない歯科医療にとって『早期発見・治療』は決め手。患者負担増の政策は治療に逆行する」「これまで日本歯科医師会 が、かむことが全身の健康にも非常に重要、として提唱してきた『8020運動』が、なりたたなくなる」と、キッパリ批判しました。
 話題は年末に四師会が行った街頭宣伝にもおよびました。「生まれて初めて」のチラシ配りが難しかったこと、道行く人がかけてくれた励ましが嬉しかったことなど。
 帰りがけには「次はぜひ医師会とも懇談してみてください」という助言も。全日本民医連では、医療改悪凍結・延期を求める「共同声明」を発表した四師会 (日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会、日本看護協会)各会に懇談を申し入れており、今回の日本歯科医師会が最初の訪問になりました。

(民医連新聞 第1299号 2003年2月1日)

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