民医連新聞

2004年9月20日

民医連運動の後継者づくりを 都道府県連医学生委員長会議ひらく(東京)

九月四~五日、都道府県連医学生委員長会議を東京で開き、一三七人(うち医師五五人)が参加しました。前回会議から三年、情勢の変化について認識を一致 させ、変革へのエネルギーを培う、現在の民医連医学対活動の抱える課題を共有し、基本方針での意志統一を図ること、が目的です。

 問題提起は、医師養成をめぐる情勢の特徴と、民医連医学対活動の変遷、今後の医学対活動にふれました。また、新 医師臨床研修制度のもと、中・低学年や医学生運動への援助、医学生委員会の議論の内容は? とふりかえりつつ、医学生の民主的成長を援助すること、そして 民医連運動の後継者を育成する「本道」にたった医学対活動をすすめようとよびかけました。

 分散会では、各地の医学対活動の状況や悩みなどを交流。「委員会は若手も育てる」「全職員が医学生活動に参加するには?」「学生に民医連の良さを伝えたい」など、熱い討論を展開。

 翌日のシンポジウムでは、特徴的なとりくみが報告されました。

《シンポジウムから》

大阪・西上喜房医師…奨学生を援助しつつ、運動を見守り、学生同士の絆づくりも応援した経験を報告。大阪初の医学 連加盟の運動が盛り上がった背景に医学生の厳しい現実が。全学生アンケートに要求が噴出、「このままでは良い医師になれない」と。教学懇談会で教授側が同 感するほど。

長崎・牧山敬子さん…大学前の分室をたまり場に、食事会、勉強会などで成長する奨学生集団の姿を報告。奨学生と密接な関係をつくり、社会性と政治性にこだわり、民医連も人も好きで、眼と構えの高い医学生担当者と「分室」が必要と報告。

東京・川俣越治さん…難病患者の歴史を聴き取りする計画と、学生のフィールド活動と結びつけた。患者の実情を知っ た学生たちは、補助制度をなくさないよう東京都に交渉。「知識の詰め込みばかりで視野が狭かった。患者を通して病気をみることを学び、患者の苦しみ、生き がいを考えた」との感想を紹介、「フィールドは無数。医学生は医療変革のパートナー」と発言。

長野・河野医師…昨年の信大医ゼミから今年の新歓まで継続して学生をささえた。イラク人医師を呼んだ企画の成功で平和サークルも誕生。今の学生の志向にふれ「自分が大事にされる実感を基礎に、他人も大事にする人に成長するよう医学生に関わろう」と報告。

(民医連新聞 第1340号 2004年9月20日)

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