民医連新聞

2004年10月4日

人権のアンテナ高く 社保委員長会議の発言から

 ●北海道●
住民要求もとに自治体に働きかけ

 各法人・事業所・友の会が道内一四地域社保協と運動し、成果を生んでいます。

 機械的な国保資格書発行「要綱」を改定させ、発行件数を減少させた(札幌)、「特別の事情」に「六親等以内に病 気通院中の者がいる場合」を認めさせ、資格書発行を抑えた(旭川)、資格書の子どもの受診回数を市に調査させた結果、一般の二〇分の一と判明。小中学生の いる世帯の資格書が解除した(釧路市)、中断患者の事例をもって交渉、国保法四四条の減免を初めて実現(根室市)。

 老健の家族会の要望で、玄関前の簡易融雪マット設置に市が四万円の助成を決定(釧路市)、敬老バス有料化をストップ(札幌市)。

 また障害者や母子・乳幼児の医療費に一割負担を導入しようとした道政に対し、撤回を求めた一六九の障害者団体の連絡会をサポートしました。ホームレス支援では、四市の支援団体が道と意見交換会を行い、自立支援ネットを結成しました。(田中博修さん)

●沖縄●
基地なくせのたたかい広がる

 大学に墜落した米軍ヘリは、全長二七㍍、一五㌧、五五人を輸送する大きなものでした。事故で死者が出なかったのは奇跡でした。これは「次は死者が出るぞ」という警告です。だから住民は演習の中止を求めています。

 米軍が墜落現場に三日間、日本の捜査も住民の立ち入りも拒否したことは、国家主権の重大な侵害です。これに小泉首相は抗議しませんでした。

 宜野湾市で、一万人目標の市民集会が三万人で成功しました。これは辺野古で新基地反対運動が広がっている影響が 大きい。日本政府は事件を逆手にとって「辺野古への基地移転を」すすめようとしていますが、私たちは相手が巨大な日米両政府であっても、変えられると考え ています。

(宮里武志さん)

●熊本●
原爆症訴訟支援青年職員が活躍

 ハンセン病訴訟、川辺川利水訴訟という一連のたたかいで青年職員が活躍しました。原爆症訴訟でも、要請や弁護 団・原告団の会議すべてに青年が参加しています。被爆者からの聴き取り調査は、被爆者三二〇人、非被爆者六四〇人が対象です。JB実行委員会も裁判支援を 呼びかけ、毎週土日にボランティア参加が続いています。(高尾肇さん)

●京都●
国保制度改善のとりくみ

 南区社保協では、国保証を取りあげられて死者が出て以来、「二度と犠牲者を出さない」と、一七年間毎月対区交渉 しています。しかし同区で国保証を取りあげられた世帯は二二二〇、加入世帯の一三%にのぼります。今年の税制改悪で「配偶者控除」「老齢控除」が廃止さ れ、来年から六五歳以上の保険料負担が増えます。このことが怒りを呼んでいます。

 昨年「南区の運動を全域に広げよう」と労組、国保の会、社保協が手を結び、全区役所で宣伝・くらしの相談会を開始しました。

 また、国保の医療費一部負担減免制度を求めた運動により、一市をのぞいた府内全自治体で「窓口負担金減免制度」の要綱・適用基準が作成されています。

(外山儀昭さん)

(民医連新聞 第1341号 2004年10月4日)

リング1この記事を見た人はこんな記事も見ています。


お役立コンテンツ

▲ページTOPへ