副作用モニター情報(薬・医薬品の情報)

2009年3月2日

副作用モニター情報〈305〉 プレミネント(複合降圧剤)に関連した副作用

2006年12月に発売が開始されたプレミネント錠(R)(ロサルタンカリウムとヒドロクロロチアジドの配合剤)の副作用報告が、08年12月までに6 例寄せられています。光線過敏症、頻尿、低カリウム血症、血清クレアチニン上昇、血圧低下、倦怠感、頭痛、発疹が各1件ずつです。
 この中で注意しなければならないのは、光線過敏症の副作用です。配合成分のひとつであるヒドロクロロチアジドでは、同時期に4例の光線過敏症の副作用報告が寄せられています。
 チアジド系利尿剤の副作用では、光線過敏症がよく知られています。しかし現状では、光線過敏症のリスクがより低いと考えられるトリクロルメチアジドに多くの施設で置き換わっています。筆者の施設でもヒドロクロロチアジドからトリクロルメチアジドに切り替え、結果的に光線過敏症に遭遇しなくなりました。
 ヒドロクロロチアジドは新たに処方する機会が少なくなってきているにもかかわらず、光線過敏症の副作用報告が寄せられていることは、そのリスクが高いことを示しています。
 プレミネントは、日本では久びさに認可された降圧剤同士の配合剤です。服用する薬剤数が一つ少なくなることや尿酸値の変動を相互に打ち消しあうなどのメ リットが強調されていますが、問題になる副作用のある薬剤が配合されていることを忘れてはいけません。
 春先のこれからは、紫外線量の増える季節になります。光線過敏症に遭遇したら、プレミネントが処方されていないかを点検してみてください。

(民医連新聞 第1447号 2009年3月2日)

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