くすりの話

2015年10月31日

くすりの話 183 痛み止めについて

Q:痛み止めの薬は色々なものがありますが、何が違うのですか?

genki289_23-01A:痛み止めは世の中に数多くあります。しかし、痛みの止め方(効き方)によって種類分けをおこなうと、それほど多くはありません。
 たとえば、「痛みが伝わらないようにする薬」や、「体内における痛みの原因物質を作らないようにする薬」、「痛みを感じとる部分を感じにくくする薬」といったものが比較的良く使用されています。それらを痛みの原因に応じて使い分けることが必要です。
 薬の種類についても飲み薬や坐薬、貼り薬、塗り薬などがあります。一般的に飲み薬は全身に効果があり、坐薬はさらに早く全身に働きます。一方、貼り薬や塗り薬は使用した部分に作用します。

Q:痛みが強い場合、複数の薬を一度に飲んでもいいものでしょうか?

A:実際の医療現場でも、数種類の痛み止めを服用していただくことがあります。ただし、同じ効き方の薬を多種類服用することはほとんどありません。基本的には効き方が違う薬を組み合わせて服用します。
 また、薬によって服用すればするほど効果が出るものと、効果がほとんど変わらない薬があります。しかし、副作用については、一般的に服用量が増えるほど発生しやすくなります。ご自身の判断で安易に複数の薬を服用することはやめましょう。

Q:市販の痛み止めを選ぶときのポイントは?

A:現在は薬局、薬店でもさまざまな種類の痛み止めを購入することができます。しかし、自分一人で自身にあった痛み止めを選ぶことは困難です。薬局、薬店には薬剤師がいますので、痛みについて、「どこがどのように痛いのか」「何をしたら痛いのか」「いつから痛むのか」を簡単で構いませんので薬剤師に伝えてください。そうすれば、薬剤師が適切な痛み止めを選択することができます。

Q:薬局、薬店で買う薬と病院で処方される薬とでは、どちらが効くのでしょうか?

A:単純に効果の比較はできません。ただ、従来は医師の診察と処方が必要だった効果の強い薬でも、最近は市販薬として買えるものがあります。
 また痛み止めに限りませんが、時に薬は元々の病気を隠してしまい、かえって発見や治療が遅れることもあります。市販薬を飲んでも調子が変わらない場合はすぐに薬剤師、医師に相談しましょう。

いつでも元気 2015.11 No.289

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