くすりの話
1999年6月1日
くすりの話 29 コンビニで薬が買える?
Q:コンビニで薬が買えるようになるそうですが、どんな薬でも買えるのですか?
A:いままで薬局・売店で売られていたリポビタンDなどのドリンク剤が、4月1日からコンビニ、キヨスク、スーパーなどで売られています。
これは「規制緩和」によるものです。厚生省は「作用が比較的ゆるやかで、薬の情報提供が必要ない」と判断したものを医薬品からはずして医薬部外品とし、一般小売店でも販売できるようにしました。
医薬品も医薬部外品も厚生省の認可が必要ですが、医薬部外品は販売についての規制がありません。
厚生省が医薬品から医薬部外品に移すのは15薬効群(下表)で、商品では約700品です。このうち約200品は自動的に医薬部外品に移すことができ、その 大部分は滋養強壮などの効能・効果をうたったドリンク剤です。
これによってドリンク剤は、これまでもキヨスクなどで売られていたオロナミンCなどの「清涼飲料水」、今回の「医薬部外品」、動物生薬などを配合した「医 薬品」の3種類にわけられることになります。たとえばリポビタンDは医薬部外品に、リポビタンEXは医薬品というぐあいです。
自動移行品以外は「新医薬部外品の基準」にてらして効能・効果や成分の見直しが必要になります。たとえば「いぼ、うおのめ、たこ」の効能をうたったサリチ ル酸絆創膏(スピール膏など)は、効能を「うおのめ、たこ」として「いぼ」をはずす、などです。
厚生省は短期間で医薬部外品の承認をするとしており、これらの商品がでてくるのは、ことしの春から夏にかけてといわれています。
■新しく医薬部外品となる15薬効群
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Q:コンビニで薬を買うとき、注意することはありますか。
A:ドリンク剤の飲みすぎは糖分の取りすぎにもなります。栄養補給はバランスのとれた食事が基本であり、ドリンク剤は必要ありません。また、消毒剤による「かぶれ」がおきることもあります。いずれにせよ、医薬部外品も絶対安全とはいえず、注意しながらご使用ください。
今回の「規制緩和」は、かぜや頭痛などで薬が必要なとき、24時間コンビニなどで買えるようにしようという意見が発端でした。しかし厚生省は薬剤師会など の反対があって、医薬品を医薬品でなくするという方法をとったのです。
いつでも元気 1999.6 No.92
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