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2021年1月19日

第15回全日本民医連学術・運動交流会 演題募集スタート 第15会学運交スローガン 憲法が生きるコロナ後の新しい社会へ力を合わせよう 柳沢深志実行委員長に聞く

 第15回全日本民医連学術・運動交流集会(以下、学運交)は、10月22~23日にオンラインで開催します。それに先立ち、2月1日から演題募集を始めます。柳沢深志実行委員長に聞きました。(丸山いぶき記者)

 第15回学運交は、全職種が対象の全日本民医連の大規模集会で初めて、オンラインで開催します。コロナ禍の全国の実践を報告する場にもなります。実行委員会は、大変な困難の中で奮闘する民医連職員のみなさんに、エールを送りたいと考えています。最前線で奮闘し、これまでなかなか参加できなかった職員にも、参加しやすい開催形式です。現場でつらい、大変な思いをして、「今回こそ発信したい!」というみなさん、医師をはじめ多職種からの積極的な演題登録、一般参加を期待します。

■浮き彫りになったのは

 新型コロナウイルス感染症は、何を引き起こしたのでしょうか? それは、どういう背景の中で起こったのでしょうか?
 世界で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症は、日本でも昨年末までに23万人超が感染し、3400人超が死亡しました。職員にも感染者が出ています。医療・介護従事者は、相当な精神的ストレスを抱えながら、日々奮闘しています。地域や社会から誹謗(ひぼう)中傷も受けました。医療機関も経営に大きなダメージを受けています。経済的困難を抱える人、病院にかかれない人も増えています。生活様式の変更を迫られ、人と人との絆が奪われ、自殺者が増え、生き方にも影響をおよぼしています。
 こうした事態は、この30年、各国政府が新自由主義政策を推しすすめ、日本では社会保障が切りすてられ対応できないほど痩せ細った状況下で起こりました。この路線がいかに国民を崖っぷちに追いやっていたかはっきりしました。

■民医連の次なる一歩へ

 コロナ禍の民医連の奮闘は抜きん出ています。新たな連携もすすみ、自治体を動かしています。一方で、国政は場当たり的な情けない対応で、行政の体をなしていません。今年は総選挙の年。コロナ禍は、医療と政治が直結していることを広く国民に知らせました。憲法が生き、いのちが最優先される新しい社会へ、私たちは、コロナ後も見据え、力を合わせて階段を上らなければなりません。今回のメインテーマにも掲げた、人権を守り抜く視点は、地域の運動で連携を豊かに発展させ、その階段を上るためにも重要です。
 第44期運動方針にあるジェンダーや環境問題でも、飛躍する学運交にしましょう。特にジェンダーの問題は、民医連が人権意識を磨き、脱皮するための大きなテーマです。記念講演の講師には岡野八代さんを迎えます。政治と医療、ジェンダーの問題をはじめ、ケアワークへのエール、日本学術会議会員の任命拒否問題も語ってもらえると期待しています。
 今後の民医連のあり方を模索する第一歩、第15回学運交を、全国の英知で成功させましょう。

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 残念ながら現地開催が中止となった香川民医連のとりくみを大いに発信する機会に、との期待も込め、香川民医連の北原孝夫会長のメッセージを紹介します。「香川民医連は、1県連2法人です。現在、香川医療生協創立40周年にあたり、記念DVDを製作中です。学運交のオープニング企画で披露します。制約の中でも萎縮せず大いに学び交流しましょう」

(民医連新聞 第1729号 2021年1月18日)

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