くすりの話

2007年9月1日

くすりの話 100 育毛剤って効果があるの?

Q:毛髪の成長と脱毛の関係は?

A:毛髪の成長には周期があり、成長と脱毛を繰り返しています。これをヘアサイクルと呼んでいます。ヘアサイクルは以下の3つに分けられます。
【成長期】毛が太く長く成長する時期。いったん消失していた毛母細胞(髪の毛を作る細胞)が再形成され、一定の速さで2~6年伸び続けます。
【退行期】成長期が終わるころになると毛母細胞の働きが低下します。(約2週間)
【休止期】成長が止まっても、毛髪はしばらく毛包にとどまり、やがて新しい髪の毛の成長とともに自然と抜け落ちていきます。(3~4カ月)
  髪の毛は通常1日50~100本くらい抜け落ちますが、それを超えて抜けると脱毛症といわれています。脱毛症には、「男性型脱毛症(壮年性脱毛症)」「円 形脱毛症」「脂漏性脱毛症」「内分泌疾患による脱毛症」「薬による脱毛症」などがあります。なかでも多いのが「男性型脱毛症」で、「成長期」が数カ月~1 年に短縮し、「休止期」の髪の毛の割合が多くなることによるものです。額の生え際や頭頂部がうすくなったりします。原因の一つに、男性ホルモンの一種であ る「ジヒドロテストステロン」が関与していると考えられています。

Q:市販されている育毛剤の効果は?

A:一般に市販されている 育毛剤の成分は、目的別に大きく4種類に分けられます。(1)血管を拡張させて頭皮の血行を良くするもの、(2)毛母細胞に直接働きかけ活性化させるも の、(3)過剰な皮脂の分泌を抑制するもの、(4)男性ホルモンの働きを抑制するもの。これらの成分を組み合わせることによって、それぞれの特徴を持たせ ています。(成分名:ミノキシジル、塩化カルプロニウム、t-フラバノン、アデノシンなど)
  このうち、(1)と(2)の作用を併せ持つ「ミノキシジル」は薄毛に対して最も効果があると考えられていますが、あくまでも効果には個人差があります。効 果が出るまでの期間は早い場合で3~4カ月、通常は6カ月ほどかかります。また、効果があったとしても続けて使用しなければ元に戻ってしまうため、継続す ることが大切です。
  育毛剤を数種類、併用している人がいますが、併用しても効果が高まることは期待できません。逆に皮膚炎など副作用の発生が高まる恐れがあるので、1種類でようすを見るようにしましょう。
  最近では、飲む脱毛症治療薬(成分名:フィナステリド)も発売されています。脱毛の原因であるジヒドロテストステロンの産生を抑制することにより、脱毛の 進行を遅らせるものです。日本国内の臨床試験成績(1年間服用した結果)では、改善:58%、維持:40%という良い結果でした。「ミノキシジル」と比較 した試験でも「フィナステリド」の方が有意に優れているという結果も出ています。この薬は医療用医薬品ですので購入には医師の診断、処方が必要です。ま た、健康保険の適用外なので薬剤費を含め、全額自己負担になり、額も医療機関によって異なります。1カ月9500円~1万3000円程度のところが多いよ うです。服用希望の方は、一度医師にご相談ください。

いつでも元気 2007.9 No.191

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