いつでも元気

2011年2月1日

くすりの話 131 「しもやけ」の正しい治し方

Q:「しもやけ」は、なぜできるの?

genki232_06_01A:しもやけは、寒さで血行が悪くなり生じる炎症です。とくに手、指、足に発症しやすく、肌が露出している頬、鼻先、耳たぶなどもできやすい部分です。大人より子ども、男性より女性がかかりやすいといわれています。
 ジンジンするような感覚がおきやすく、むずがゆい、痛い、熱いなどの症状があらわれます。また患部を温めると、痛みやかゆみが強まります。
 体質や遺伝にもよりますが、しもやけの原因は、1日の気温差と皮膚表面の温度です。最低気温が5℃前後で、昼夜の気温差が大きい時期に発症しやすくなります。
 また、手袋や靴下がむれて手足周辺の湿度が高かったり、濡れたまま放っておくと皮膚表面の温度が下がるため、やはりしもやけができやすくなります。体が 濡れたら素早くしっかりと拭きとりましょう。靴は乾燥させ、手袋や靴下が濡れたときは、早めにとり替えましょう。先が細い靴、ヒールが高い靴は足の指先の 血行不良をまねくため、長時間の使用は控えましょう。

Q:薬の選び方、適切な使用法・注意点は?

A:予防・治療では、まず血行をよくすることが大切です。患部を温水と冷水に交互につけたり(温水からはじめ、温水で終わるとよい)温めながらマッサージをすることで、血行が改善されます(ただし強いマッサージは逆効果)。
 しもやけには、トコフェロール(ビタミンE)の内服や軟膏(ユベラ)、ヘパリン含有軟膏(ヒルドイド軟膏)、漢方などの薬が用いられます。いずれも冷えや血行をよくし、しもやけの症状を軽くする効果があります。
 漢方では、血液の循環を改善し、体を温める作用のある「当帰四逆加呉茱萸生姜湯」が効果的です。また「五積散」「四物湯」「温経湯」など、当帰という植物を中心にした漢方薬も効くようです。
 ただし、赤く腫れ上がる、赤黒く変色する、出血や水ぶくれなどの症状がみられる場合には、皮膚科を受診してください。

Q:「オロナイン」は効くの? 他に効く薬は?

A:オロナインH軟膏の主成分は、クロルヘキシジングルコン酸塩 (20%)という消毒成分です。添加物には皮膚の保湿保護剤の役割をするワセリンも含まれます。ひび、あかぎれ、しもやけに用いられ、水仕事のあとやお風 呂上がり、就寝前に擦り込むようにして使用すると効果的です。
 しもやけに効く薬として他の市販薬では、紫雲膏や、ビタミンEを含むユースキンAが挙げられます。

いつでも元気 2011.2 No.232

リング1この記事を見た人はこんな記事も見ています。


お役立コンテンツ

▲ページTOPへ