副作用モニター情報(薬・医薬品の情報)

2012年9月3日

副作用モニター情報〈379〉 配合降圧剤による副作用について

 過去1年間に配合降圧剤による副作用、プレミネント配合錠(R)(ロサルタンカリウム/ヒドロクロロチアジド)による発疹3例・低K血症1例、 エックスフォージ配合錠(R)(バルサルタン/アムロジピン)による発疹・浮腫1例、ユニシア配合錠HD(R)(カルデサルタン/アムロジピン)による皮 疹・掻痒感1例が報告されました。
症例1)エックスフォージ配合錠(R)による発疹・浮腫  70代前半女性 アムロジピン5mg、バルサルタン40mgにて血圧上昇の為、バルサルタン増量のエックスフォージ配合錠(R)に変更し、60日分処方。 4日後、顔に発疹、浮腫発現、2カ月間何度か服用し、同一の症状を繰り返す。もとのアムロジピン5mg、バルサルタン40mgに戻し症状改善し血圧も安 定。
症例2)ユニシア配合錠HD(R)による皮疹・掻痒感  50代男性 カルデサルタン8mgとアムロジピン5mg服用中、血圧が高いために、ユニシア配合錠HD(R)にアムロジピン2.5mgを追加。1カ月半 後、手に皮疹が出現、痒みを伴った。カルデサルタン8mgとアムロジピン7.5mgに戻し症状改善。

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 プレミネント配合錠(R)による副作用は、ARB単剤(他成分含む)から配合剤に変更して 発現。もとのARB単剤に戻すと改善し、ヒドロクロロチアジドによる副作用を疑うものがほとんどでした。ARB+Ca拮抗剤配合のエックスフォージ配合錠 (R)とユニシア配合錠HD(R)については、それぞれ同一成分単剤から配合剤に変更し、副作用が発現。いずれも湿疹というアレルギー症状でしたが、もと の単剤に戻し症状が改善しています。
 症例1のように、浮腫については、バルサルタン増量による副作用の発現の可能性もあり、配合剤に変更する場合は、同一成分用量で問題がないかを確認することが必要です。また添加物等の違いもあるため、再度新たな副作用の発現がないか、注意することが重要です。

(民医連新聞 第1531号 2012年9月3日)

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