副作用モニター情報(薬・医薬品の情報)

2000年3月11日

副作用モニター情報〈155〉 ホクナリンテープ〈目立つ皮膚症状〉

 ホクナリンテープの報告は7例、いずれも女性です。5例は70歳代、6例が皮膚症状でした。高齢者では加齢に伴う皮膚変化が考えられ、吸収率に及ぼす影 響も不明です。また、アトピーの小児では皮膚症状の発現率は21.7%(通常の3倍)との報告があり要注意です。また、臨床試験でCPK値上昇が7.2% (28件)認められており、臨床症状はなかったものの3例は1100IU以上でした。CPK上昇の作用機序、臨床的意義の解明はこれからです。用量設定で は小児から成人まで三段階しかありません。急激な血中濃度の上昇は見られないとしていますが、経皮吸収型の気管支拡張剤として初めての製剤であり、きちん とした評価をしていく事が大切です。

デプロメール錠〈意識障害〉
 デプロメールでは意識障害・四肢麻痺・CPK値上昇(1596IU)した例が報告されました。併用薬の関与も考えられますが、本例では150mg/日 (開始量は75mg/日よりとされている)より開始しており、脳内のセロトニンのバランスが急激に崩れたために神経症状が起こった可能性が有ります。初め てのセロトニン再取りこみ阻害薬として注目を集めている薬剤ですが国内での使用経験は浅く、海外での悪性症候群の報告もあります。治療中断、投与量の変更 などにとりわけ配慮したい薬剤です。

 

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