くすりの話

2009年7月1日

くすりの話 115 薬にも賞味期限!?

Q:薬にも「賞味期限」はありますか?

A:食品に賞味期限があるように、薬にも「使用期限」があります。保存状態にもよりますが、未開封なら、製造してから数年程度は有効です。
 しかし、薬局で処方される薬は、製造直後のものばかりとは限らないため、厳密に確認したいときは、薬をもらう薬局で確認することをおすすめします。
 また、坐剤や錠剤は比較的長い期間、家庭でも保管できますが、シロップや目薬は開けたら2~4週間程度が目安と考えてください。

Q:薬の保管方法について教えてください

A:保管の際は、高温・多湿・直射日光の3点は避けましょう。子どもの手が届かないところで、室温の変化が少なく、比較的温度が低い(15~25℃)場所に保管します。
 梅雨の季節の湿気、冬の暖房による高温にも注意が必要です。薬を車の中に置いておくことは厳禁です。とくに真夏は、車内が日中50℃以上になりますので注意しましょう。
 シロップや坐剤、目薬の一部、インスリン注射薬には、冷蔵庫や光があたらないところに保管しなければならないものもあります。それぞれ指示に従いましょう。

Q:残った薬の「捨て方」を教えてください

A:容器と薬を分けて捨てることが基本です。容器は、金属やプラスチックなど、それぞれの材質によって分別して捨ててください。
 また薬は、「可燃ごみ」として出すようにしてください。燃やして破棄することが、環境上必要だと考えられるためです。
 錠剤やカプセル剤は、子どもの誤服用や、悪意をもった者が誤使用しないように、なるべく紙や袋で包んでから捨てましょう。
 軟膏・クリームは、不要な紙などに中身をよく絞り出し、丸めてから捨てます。
 目薬やシロップなど液体の薬は、油を捨てるときのように、なるべく紙に吸収させ、可燃用ビニール袋に入れてから捨てましょう。大量の水とともに下水に流 すという方法もありますが、おすすめできません。とくにアセトアミノフェンという解熱鎮痛薬や抗生剤などの医薬品による河川汚染がいま問題になっているか らです。
 エアロゾル、噴霧剤などのスプレーの薬は、中身を出し切ってから捨てましょう。中身を出すときは、火気のないところで、そばに子どもがいないかどうかに気をつけ、換気のいいところでおこなってください。
 シップやハップ剤などの張り薬は、可燃ごみとして捨てましょう。薬と一緒についているビニールや、薬が入っていた袋は、それぞれ自治体のごみの出し方に従ってください。

いつでも元気 2009.7 No.213

お役立コンテンツ

▲ページTOPへ