民医連新聞

2002年6月7日

「有事法制の成立を憂慮する医師・医学者のアピール」に約1500人の賛同

◆記者会見で第一次分を発表

 6月6日、「有事法制の成立に憂慮するアピール」への賛同者の第一次マスコミ発表がおこなわれた。
 このアピールは、5月初めにアメリカ・ワシントンでおこなわれたIPPNW第15回総会に参加した「核戦争に反対し核兵器廃絶を求める医師・医学者のつ どい」のメンバーが中心に準備し、一八人の医師・医学者が賛同し、よびかけた。政府が有事法制の危険な内容を国民に知らせないうちに通過させようとする動 きに対し、反対世論を盛り上げたいと考えたため。
 記者会見には、よびかけ人を代表し、片平洌彦(国民医療研究所副所長・東洋大学教授)、肥田泰(全日本民主医療機関連合会会長)、室生昇(全国保険医団 体連合会会長)、吉田万三(前東京都足立区長・歯科医師)の各氏が出席した。また、医師であり、国会議員でもある阿部知子衆院議員、櫻井充参院議員、小池 晃参院議員が賛同者として同席した。

◆よびかけ人が発表したコメント

 5月20日、私たち18人の医師・医学者は、別紙のような「有事法制の成立を憂慮する医師・医学者のアピール」を発表し、全国の医師、歯科医師、医学者の方々によびかけた。
 その結果、6月5日現在、1495五人の方々からの賛同、メッセージが寄せられた。第一次分として発表させていただくとともに、よびかけに多数の方々からの賛同をいただいたことに御礼申しあげたい。
〈主な賛同者は〉
 北海道大学教授・福地保馬氏、北海道・寿都医師会長・安達博昭氏、群馬県・原町赤十字病院・山田昇司院長、新潟県・西蒲原郡医師会長・佐藤武氏、三重 県・伊勢市医師会長・角前泰之氏、足立明氏(京の道と交通を考えるネットワーク代表)、浜広信氏(核戦争防止核兵器廃絶を訴える京都医師の会副代表)、和 歌山県・日高医師会理事・丸山定之氏、和歌山県立医科大学付属紀北分院・櫻井武雄院長、島根県・鹿足郡医師会長・増野精三氏、山口県・下松医師会長・武内 節夫氏、香川県立中央病院・松尾信彦院長、福岡県立消化器医療センター朝倉病院・安倍弘彦院長、長崎県立離島医療組合奈良尾病院・津野至孝院長、長崎県・ 対馬医師会長・吉田茂幸氏。ほか、阿部知子衆院議員、櫻井充参院議員、小池晃参院議員などからも賛同が寄せられた。

 いま、今国会において、医療改悪法案をはじめ、有事立法、マスコミ規制法などの重要法案の審議がすすめられてい る。日本が福祉と民主主義の道をすすむのか、覇権主義、軍事国家の道に行くのかが問われている。さらに、最近、政府首脳が、非核三原則見直し発言をおこな い、しかも国会審議でも閣僚の擁護発言がおこなわれたことは、国民の命と安全を守る医師・医学者としては、危惧の念をいだかざるを得ない。
 私たちは、全国の医師・医学者の方々に、有事法制の危険な内容を知らせ、アピールへの賛同者をさらに広げたい。
 また、6月16日には、「陸・海・空・港湾労組20団体」「平和をつくり出す宗教者ネット」「平和を実現するキリスト者ネット」がよびかけた「STOP! 有事法制6・16全国大集会」が東京・代々木公園で開催される。全国の医師・歯科医師、医学者の方々にもよびかけ、運動をすすめていきたい。

◆「有事法制の成立を憂慮する医師・医学者のアピール」よびかけ人一同

 莇昭三(反核医師・医学者のつどい代表世話人)、伊藤宏(元名古屋市歯科医師会会長)、岩崎正(元日本医師会代 議員)、沖山明彦(新日本医師協会東京支部長)、小田徹也(IPPNW大阪支部長)、片平洌彦(国民医療研究所副所長・東洋大学教授)、川瀬清(東京薬科 大学名誉教授)、黒川一郎(札幌医科大学名誉教授)、竹内治一(元大阪府摂津市医師会長、元日本医師会代議員)、谷本光典(元愛知県医師会副会長)、幡井 勉(東邦大学名誉教授)、菱山珠夫(新日本医師協会長)、肥田泰(全日本民主医療機関連合会長)、松井和夫(反核医師・医学者のつどい代表世話人)、村林 彰(前東京都目黒区医師会長)、室生昇(全国保険医団体連合会長)、山田信也(名古屋大学名誉教授)、吉田万三(前東京都足立区長・歯科医師)

(民医連新聞2002年06月07日/号外)

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