民医連新聞

2002年6月7日

有事3法案、医療改悪法案を国民的な世論の力でなんとしても廃案とするためにすべての民医連職員と共同組織のみなさんによびかけます

第154国会最終盤にあたって

有事3法案、医療改悪法案を国民的な世論の力でなんとしても廃案とするためにすべての民医連職員と共同組織のみなさんによびかけます

全日本民医連会長 肥田泰

 今、国会で審議中の有事3法案と医療改悪案は、日本国憲法の平和と生存権をうたった九条と二五条を真っ向から否定するものです。
 耐えがたい患者負担をもたらし、医療の公共性を破壊する政府の医療改悪に反対してたたかってきた仲間のみなさん。日本をアメリカの起こす戦争に巻き込む 「有事三法案」阻止のためにたたかってきた仲間のみなさん。国会最終盤に当たってこれら法案を廃案に追い込むために、あらためて訴えます。
 今国会の会期末にむけて、医療改悪法案審議が重大な局面に入っています。政府と自民・公明などの与党は衆議院厚生労働委員会での審議をうち切り・採決を 今週にも行うかまえです。有事3法案も予断を許さない緊迫した情勢となっています。6月19日の国会会期末にむけて野党4党は一致して廃案をめざしてお り、国会内外のたたかいがあらためて重要となっています。政府与党の当初のもくろみをくつがえして、会期内に衆院通過もあやうい状況に追い込んできた、こ れまでのたたかいの成果に確信をもって、あくまで廃案をめざしてとりくみをいっそう強めていくことを呼びかけます。

 医療改悪をめぐっては、国会審議を通して国民負担増総額は2兆円近くにおよび、病院からの患者追い出しがいっそ う強まり、行き場のない患者が多数生まれることがあらためて明らかとなりました。難病患者の切り捨てや高すぎる薬剤費と製薬企業のボロもうけの実態も追求 されています。この改悪を実施することは、公的医療保険制度の破壊につながるだけでなく、深刻な不況の下にある日本経済にも重大な影響をあたえ景気回復を 妨げるものとなります。
 私たちは、今回の医療改悪に反対して、昨年九月から二次にわたる「大運動」を提起し、全国でかつてないたたかいをすすめてきました。
 昨年11月24日の日比谷野音集会や2002年2月の2・14国民大集会を成功させ、全国で開催された各地域別集会も、医師会をはじめとした幅広い共同 の力で運動を大きくひろげる力となりました。全国で配布された医療改悪反対の宣伝物は2000万枚を超え、改悪に反対する署名は全体で2600万筆におよ ぶなど国民の怒りと運動への共感が高まっています。医師会・歯科医師会・連合・全労連・社保協・医団連などを結ぶ幅広い国民的共同が広がっています。
 私たち民医連は、共同組織の仲間とともに330万筆の署名を集約し、地域、職域で1万3000回をこえる懇談会を開催して、こうした運動の先頭に立って 奮闘してきました。過去最高の署名を集めた県連がつぎつぎと広がり、一人で3000筆を集めた仲間も生まれました。国会には連日、民医連の職員、共同組織 の仲間が署名を携えて議員要請や委員会傍聴を行っており、医療改悪に反対する野党議員を大きく激励しています。

◆全国の民医連職員と共同組織のみなさん

 私たちが、医療改悪法案とあわせて重視してきた、有事法制「三法案」も重大な憲法違反の人権侵害をともなって国民を戦争に動員する法案であることが明らかとなり、廃案を求める国民世論が政府を追いつめている状況にあります。
 私たちの運動と世論が国政を大きくゆるがしています。
 国会最終盤に向けて、あらためてみなさんのご奮闘を心から呼びかけるものです。
 当面以下の取り組みを、急速に強めましょう。

一、街頭宣伝など地域への音の出る宣伝を強め、署名のとりくみをさらに広げましょう。

一、全国から国会要請行動に詰めかけましょう。議員要請ハガキ・FAXなど急速に強めましょう。とくに首都圏の仲間達は、大挙し国会要請行動に参加しましょう。

一、地元議員の事務所への働きかけと宣伝をすすめましょう。

一、「6・13会期延長反対、医療改悪、有事法制阻止決起集会」(18時~、日比谷野音)とSTOP有事法制6・16全国大集会に多数の参加を組織してください。また各地、各院所で集会、決起集会などにとりくみましょう。

(民医連新聞2002年06月07日/号外)

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