民医連新聞

2002年8月11日

肝移植で命救ったが…/2000万円の手術代が

【沖縄発】沖縄協同病院から岡山大学付属病院に転院し、生体肝移植手術を受けた患者、奥間良子さん(61歳)を「ささえる会」が発足しました。
 奥間さんは30年前にご主人を亡くし、女手ひとつで娘さんを育ててきました。今年の五月下旬頃、全身倦怠感、食欲低下などを自覚。6月に入って全身の黄疸に娘さんが気づき近医受診。6月4日、当院へ紹介、入院となりました。
 来院時黄疸が強く、すでに重症。入院後も症状は悪化、集中治療室入りに。正確な病名は劇症肝炎の亜急性型。極めて死亡率の高い病態です。当院での治療で やや改善を認めましたが、肝臓の萎縮が進行。内科的な治療では救命は困難、肝移植しか方法はないと判断、肝移植が可能な施設を探し、岡山大学に27日に空 路転院、29日に生体肝移植。ドナーは血液型が同じ娘さんでした。
 術後の経過は順調で、すでに奥間さんは一般病棟に移りました。肝移植を受けなければ、おそらく命を救うことはできなかったでしょう。しかし手術に要した費用の支払いという現実的問題が残っています。
 約2000万という金額。母1人、娘1人の家庭が支払えるものではありません。良子さんの兄が「老後のためのお金」をはたき親戚らが500万円を工面しました。しかし足りません。
 「支える会」は、マスコミや市民への協力を訴え、沖縄医療生協の職員から100万円のカンパが集まりました。「ささえる会」は募金を訴えています。

 問い合わせ先
 沖縄協同病院
 電話098―850―7951(山城惟欣・医師)

(民医連新聞2002年08月11日/1284号)

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