民医連新聞

2002年10月1日

歯科における“転換”深める /全日本民医連 歯科院所代表者会議

第3回歯科院所代表者会議~21世紀初頭の民医連歯科を展望し、医療経営構造の転換をすすめよう~が、9月22~22日に京都・国立京都国際会館で開催。全日本民医連関係者ふくむ151人が参加しました。  

 今回の会議の目的は、「21世紀初頭の民医連歯科の役割と課題(案)」を討議し、[1]あらたな民医連歯科の目標をあきらかにすること[2]35会総会 方針における情勢認識および基礎的課題の再確認をはかるとともに、歯科分野における課題の認識を一致させる[3]全国のすぐれた経験を学び交流し、民医連 歯科における「医療経営構造の転換」について深める、の三点です。
 とくに「医療・経営構造の転換」の課題では、診療所、病院の2分野で行われた交流会につづく歯科分野の交流の場として、大切な会議になりました。
 全日本民医連歯科部長の原田富夫医師が問題提起。同部長は民医連歯科の34期の2年間を振り返り、念願の「100の施設」を達成し、16の歯科院所が増 え、訪問歯科診療が質・量的にも飛躍したこと、安全・安心の医療の実践、経営改善がすすんでいることなどを報告。「医療・経営構造の転換」の課題では歯科 医療をとりまく統計資料などを紹介し、「自らの院所の歩みを振り返り、共同組織や患者の声に耳を傾けよう」と呼びかけました。
 経営問題では、厳しい中でも、患者を増やし、経営改善をかちとるなど健闘している院所が紹介されました。「県連で積極的に院所を展開し、歯科医師受け入 れと養成にとりくみ」(神奈川、京都、埼玉)、「法人外来患者の30%を歯科に、空白克服研修を実施」(岡山・倉敷医療生協歯科群)、「歯の健康管理に力 を入れ患者増」(兵庫・神戸協同歯科、群馬・利根歯科)など。また、歯学対の強化についても提起されました。

* * *

 全日本民医連・長瀬文雄事務局長が特別講演「民医連運動の課題と民医連歯科への期待」を行いました。つづいて行われたシンポジウム「二一世紀初頭の民医連歯科の役割と課題」では、3人のシンポジストが発言。
 南條芳久医師が「21世紀初頭の歯科医療をとりまく変化と私たちの課題」を、兵庫・尼崎医療生協、訪問看護ステーションはるかぜの三好さつき所長が、 「在宅医療の現場からの期待」を、共同組織からは「『歯みがきセミプロ』になって見えてきたこと」と、題して、愛知・北医療生協の麻蒔美佐子理事が発言し ました。
 診療報酬改悪の歯科往診への影響や対応状況、治療中心から予防中心へと診療内容を転換させている経験、カルテ開示のとりくみ、「歯周病教室」「母親教室」など患者教室の経験など、フロアからも活発に発言が行われました。
 2日目は、大、中、小、空白克服、と規模別に分かれて8分科会を開き、討議を深めました。

(民医連新聞2002年10月1日/1288号)

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