声明・見解

2003年2月6日

【声明2003.02.06】衆議院予算委員会での自民党・西野あきら議員の質問について

2003年2月6日
全日本民主医療機関連合会 会長 肥田 泰

 本日(2月6日)、衆議院予算委員会において、自民党、西野あきら議員(東大阪出身)が、質問時間(約 30分)のほぼ全てを費やして民医連批判を行った。その内容は、国会の場で、あたかも民医連の病院のみが医療事故をおこしているかのような意図的に事実を 歪曲した極めて不当な質問であり、異常さを感じずにはおられない。
 不幸な医療事故、事件をなくすことは国民の切実な願いであり、医療機関の社会的使命である。質問では、耳原総合病院、立川相互病院、川崎協同病院、京都 民医連中央病院の例を持ち出し、民医連の病院では医療事故、事件が多発しており、極めて問題、徹底的に調査をとの趣旨であった。これらの質問に対する見解 はすでに全日本民医連理事会見解(民医連新聞号外)で明らかにしている通りである。医療事故や事件はあってはならないことであり、私たちは自らの問題を深 く掘り下げ、医療事故をなくすために、自ら公表も行い、痛恨の経験を伝えてきたところである。
 西野議員は、見解の一部を引用し、「京都民医連中央病院の件で検査内容は診療に影響しなかったといっているがおかしい」といった趣旨の質問を行ってい る。しかし、見解を読めば明らかなように「調査では今日までに243名の方が死亡されていますが、この方々の『虚偽』検査結果と個々の診断、治療につい て、医師団によるカルテ全数調査では『死亡との因果関係はない』と判断を下すとともに、『もし、菌が検出されていた場合、診断治療に変更があったかどう か』も含め、外部専門家を行政に依頼し、個々の点検を受けているところです」と全経過を述べている。このこと一つとっても、質問は意図的なねじまげをおこ なっている。
 また質問は、あたかも民医連の医療機関が、組織ぐるみで政党選挙を行っているかのように描き出しているが、職員に対し患者の医療をまもるという立場か ら、各政党の実績、政策を積極的に紹介することはあっても、医療機関として特定政党の支持を押しつけることは一切ない。同時に、職員が自主的におこなう後 援会活動など、憲法の定める政治活動の自由を保障している。
 これらのことは民医連とはどのような組織であり、なにをめざしてきたのかについても含め、すでに全日本民医連の見解が明らかにしている通りである。
 以上のように、西野議員による質問は、真に医療事故をなくそうとする立場ではなく、事実を意図的にねじまげたきわめて異常なものである。
 全日本民医連はあらためて、安心して医療を受けることができるよう制度の拡充と安全安心の医療実現にむけて奮闘する決意である。
 あわせて民医連すべての役職員、共同組織の方々および患者様、民医連の事業所に期待を寄せていただいているすべてのみなさんに対し、「いのちの平等」を かかげ、これまで培ってきた民医連の歴史と実績に確信を持ち、全日本民医連の見解の徹底をはかることを呼びかけるものである。

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