くすりの話

1997年3月1日

くすりの話 3 胃薬はなぜ苦い?

Q:胃の薬はなぜ苦いのですか?

A:苦く感じるのは、健胃消化剤といわれる薬です。この薬に含まれゲンチアナ、センブリという苦みの成分が、舌の味覚神経を刺激して唾液や胃の分泌をうながし、消化を助けます。苦みによって効果が期待できるので、オブラートに包んで飲むと、効果が落ちてしまいます。
健胃消化剤以外の胃薬は苦くありません。

Q:かぜで病院にかかったのに、「胃の薬です」と薬局でいわれました。胃は悪くないのになぜ?

A:病院で出されるかぜ薬のなかには、くしゃみ、鼻水、咳、発熱、関節痛などを抑える薬や、二次感染の予防に抗生物質がしばしば出されます。こらの薬のなかには、ときには、飲むと胃がもたれたり、重く感じたり、痛んだりといった症状をおこしやすいものがあります。
とくに、発熱や関節痛などを抑えるための消炎鎮痛剤とよばれる薬は、体のなかでプロスタグランジンという物質がつくられるの防いで、効果を発揮します。と ころが、このプロスタグランジンは胃を保護する役割ももっているため、消炎鎮痛剤を飲むと胃を保護する作用が弱くなり、ダメージをおこしやすくなります。
こららのダメージを予防すにために,かぜ薬と一緒に胃の薬が処方される場合が多いのです。かぜのときには、体全体の機能が弱くなっていることもあるので、 処方された胃薬は、やはり飲んでおいたほういいでしょう。

Q:胃が痛い、胃がもたれる、むかむかするなどのときの胃薬の上手な使い方を教えてください。

A:薬を上手に使うためには、自分の症状にあった薬を選ぶことが大切です。
胃の調子が悪いといっても、胃酸の出すぎによる胸やけやゲップが出る場合、逆に胃酸の分泌が悪く胃がもたれる、食欲不振、むかむかする場合、またストレス や過労などで胃が痛む場合など、さまざまです。これらの症状にあった胃薬を飲みましょう。

 健胃薬…胃の動きを活発にして、唾液や胃液の分泌をうながす。
 消化薬…消化酵素で消化を助ける。
 制酸薬…胃酸を中和する。
 胃粘膜保護薬…胃の粘膜を保護し、修復する。
 鎮痛薬…胃酸の分泌を抑え、胃の痛みをとる。

市販の胃薬は、これらの作用をもつ薬が複数組み合わされています。また、この分類に関係なく「胃腸薬」の名が使われているものもあるので、薬剤師のアドバ イスを受けることが望ましいでしょう。その際、すでに病院にかかっていたり、薬を飲んでいるときは、注意が必要なこともありますので、前もって伝えましょ う。
症状がひどいときや長びくとき、他の症状をともなったする場合には、重大な病気の前兆かもしれません。市販の胃腸薬を漫然と飲みつづけるのではなく、病院に行くことをおすすめします。

いつでも元気 1997.3 No.65

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