副作用モニター情報(薬・医薬品の情報)

1999年12月11日

副作用モニター情報〈150〉 ビタミンK2とD3の骨粗鬆症併用療法に注意

 併用療法における相互作用については不明な点が多く、臨床データも乏しいのが現状です。とくに骨粗鬆症においては、臨床評価基準も最近徐じょに整備されつつある状況で、現状の骨粗鬆症治療における併用効果についてはこれから評価されていく点が少なくありません。
 先日行われた第1回骨粗鬆症学会(岡山)で成人病診療研究所の白木医師により併用療法について重要な知見が発表されたので、以下に要約してお知らせしま す。該当する使い方をしている院所はあらためて併用についての検討が必要です。【表参照】
 以上からD3またはK2単独療法は骨密度の点から有効でしたが、併用によって効果が減弱することがわかりました。理由については不明で、メーカーは症例 数が少ないので経過を見ていくとの見解でしたが、当面併用療法を再考する必要がありそうです。

ビタミンD3(アルファロールなど)とビタミンK2(グラケー)の併用を骨密度から検討
(全症例数 230例)
1年後
2年後
無治療群59例 -2.3±0.6% -3.4±1.2%
D3群(1mcg/日)65例 0.9±0.7% 0.6±0.8%
K2群(45mg/日)56例 0.2±0.7% -0.8±0.9%
D3+K2群50例 -1.8±0.9% -2.3±0.9%

 

 

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