事業所のある風景

2017年5月15日

民医連事業所のある風景 岡山/コープ大野辻クリニック 食と健康の地域拠点としての診療所

コープ店舗と一体化の診療所

 コープ大野辻クリニックは、中四国地方では初となるコープ店舗内の医療生協診療所として2016年7月7日に七夕オープンしました。
 2015年10月に臨時総代会を開き、岡山駅近くの岡山医療生協発祥の地で長く親しまれてきた「せいきょう駅元診療所」を閉鎖、「おかやまコープ」1号店であるコープ大野辻の2階に心機一転オープンすることが議決されました。おかやまコープとの調印式では協同組合間協同「食と健康の地域拠点づくり」として発展させることが確認されました。

毎日夜間診療も実施

 クリニック周辺は高齢化率が12%前後と岡山県内でも低く、若い子育て世代が多い地域となっています。これまでの高齢者医療中心の展開に加えて、若い世代のニーズをつかむことも求められています。開業医も大変多い地域であり、医療の質はもちろんクリニックの特色をいかにアピールするかが試されます。
 コープ店舗の2階で便利、しかもわかりやすく選ばれるクリニックをめざして試行錯誤中であり、3月からは皮膚科、漢方内科、内視鏡内科の標榜もしています。月曜日から土曜日までの午前中はもちろん、平日は毎日夜間診療も行っています。
 クリニックでは、これを機に胃内視鏡設備を導入しました。福田所長が内視鏡の専門医であり、2016年度から岡山市自治体健診で胃内視鏡が採用されたことから医療展開の要となっています。安心でていねいな対応は大変好評で、口コミで予約が増えています。

ピロリ検診と除菌治療など健診に力

 健診活動にも力を入れています。岡山協立病院との連携による乳がん検診は託児つきで初めて検診を受ける若いお母さんの姿も多く、ふだん検診を受けそびれている買物客のみなさんにもクリニックに足を運んでいただきました。今年度はコープを利用しているみなさんに「いつまでもおいしく食べるために」ピロリ検診と除菌治療をおすすめしたいと考えています。
 また、前診療所から岡山医療生協の病院・診療所のネットワークをいかし、強化連携型の24時間在宅支援診療所として在宅医療にも積極的にとりくんできました。移転後も変わらず、毎月60件以上の訪問診療を行っています。毎年行っている患者アンケート「医療評価調査」では、今年在宅部門で「急変時の医師・看護師の対応」が高い評価、「医師の診断・治療」は満点をもらい、職員にとって大きな励みになっています。

待ち時間をつかって買物も

 何十年と通院している患者も、待ち時間や診察後に店舗でゆっくりお買い物をして、「ふだん買い物になかなか行けないので大変便利」であるとの声をもらっています。
 開設してまだ1年足らず。これからチャレンジできることが多くあります。職員も組合員も、変化への戸惑いと期待で目まぐるしい毎日を送っています。ともにつくり、多くの人にとって身近で頼れる存在でありたいと思います。
コープ大野辻クリニック 事務長 冨家 朱代)

リング1この記事を見た人はこんな記事も見ています。


お役立コンテンツ

▲ページTOPへ