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2018年3月15日

民医連事業所のある風景 新潟/ゆうばえの家 地域でつながる総合的な在宅支援施設として

小規模多機能型居宅介護施設として開設

 日本海側で唯一の政令指定都市、新潟市は人口約80万人をかかえ、8つの行政区にわかれています。ゆうばえの家は西区に位置し、JR越後線、内野駅以西に広がる住宅団地の一角にあります。近隣には小学校や幼稚園、コミュニティーセンターがあり、スーパーや銀行、郵便局も徒歩5分以内の利便性のよい地域にあります。現在4年目に入り、ようやく29人の登録者と待機者をかかえ、軌道に乗ってきたところです。
 社会福祉法人ゆうえい会は、「人生の夕映え時、住み慣れた地域で、心豊かに安心して暮らせる地域にしたい」と夕映えの会や地域住民の要望で、2003年7月に設立し、翌2004年6月に、在宅ケアセンターゆうばえ(デイサービス・ヘルパーST・訪問看護ST・居宅介護支援・法人本部・夕映えの会の配食と生活支援)がオープンしました。2006年には隣の西蒲区に地域包括支援センター巻、2009年にはゆうばえの里(ショートステイ・ケアハウス)を開設し、2014年5月には道路を挟んだ向かいに、小規模多機能型居宅介護施設「ゆうばえの家」をオープンさせ、現在に至ります。在宅支援の総合施設として、地域になくてはならない存在となっています。

法人設立の基礎となった夕映えの会

 ここで、夕映えの会について簡単に紹介します。
 1989年、新潟勤労者医療協会は西区に坂井輪診療所を開設しました。その後1991年に特別養護老人ホームの建設運動が始まり、94年4月に特別養護老人ホーム穂波の里を開設しました。夕映えの会はこの運動に参加した内野・西内野地域の社員(共同組織)を中心に、自分たちの地域も医療と福祉の充実した安心して住み続けられるまちにしようと地域の住民を巻き込んで、1993年に結成しました。以降、毎年シンポジウムを開いたり、広報誌の発行、ボランティアによる配食活動や生活支援活動、ふれあい昼食会など、多彩な活動を長年にわたり行ってきました。社会福祉法人ゆうえい会設立後も、さまざまな活動で事業を支えてくれる心強い存在です。

在宅で介護したい家族の期待に応えて

 地域の高齢化が進み、家族背景も複雑になるなかで、既存のサービスだけでは、在宅での生活を支えきれず、入院や有料老人ホームなどへの入所をきっかけに、地域とのつながりが途絶えるというケースも増えてきました。「ゆうばえの家」ができてからは、在宅で暮らせるレベルが格段に上がったと思います。一人暮らしの認知症の方や高齢者世帯、仕事と介護の両立に悩む働く世代を支え、できるだけ自宅で介護していきたいという家族の思いなどを受けとめ奮闘しています。
 今後は、看取りまでできる施設として、地域の期待に応えたいと思います。
ゆうばえの家管理者 渡辺 裕美子)

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