Dr.小池の世直し奮戦記

2005年6月1日

Dr.小池の国会奮戦記 「三越と高島屋の違い」って? 国民多数の声を切り捨てる2大政党づくり

2大政党に、新聞の社説で疑問の声が出るようになりました。

いかに争点にしないか!?

 「2大政党制の流れがほんとうにいいのか、と疑問を抱かざるを得ない」と書いたのは西日本新聞(3月24日付)。「社会保障改革で与党が水面下で、共 産、社民党を除く、自公民3党で協議したい考えをみせたことだ。改憲の国民投票法案の扱いも『3党で』との動きがあるが、2大政党制の流れが少数意見切り 捨てにつながるなら問題だ」
 毎日新聞も同じ日「2大政党化という新たな時代を迎え、むしろ国会がないがしろにされている。これは深刻な事態である」「消費税率引き上げまで与野党で 合意したら、次の選挙で一体、何を争点にするのか。これでは戦前の大政翼賛会になってしまわないか…」と指摘しています。
 4月15日、衆院憲法調査会が最終報告書を議決しましたが、調査会規程を逸脱し、事実上、改憲を方向づけるものとなりました。
 審議のなかで、枝野幸男・民主党憲法調査会長は、こんな発言をしています。憲法について「いかに総選挙の争点にしないかということが、早期に、よりある べき憲法改正を進めるために、最低条件、前提条件になると私どもは考えています」。

「改憲談合」の宣言まで

 さらに、最後のとりまとめの議論のときも、「自衛隊が海外で活動することを認める意見が国会内では多数だ」「憲法改正手続き法をふくめて、少なくともこ れについて積極的に関心を持つ政党間で協議をしうる土壌はある」とまでいいました。
 日本の国の未来をめぐって、もっとも大事な議題について総選挙で国民の信を問うこともせず、自公民3党による「改憲談合」の宣言まで行なっているので す。自民党側は「日本の歴史を変えるようなものすごい発言だ」、「重い発言だと心から歓迎する」と拍手喝采でした。
 憲法改悪反対も消費税増税反対も、国民のあいだでは決して少数意見ではありません。
 結局、「2大政党制づくり」はこうした国のいちばん大事な問題について、自民党と民主党が同じ方向を向いて競い合うことで、国民多数の声を切り捨ててい る││このことが、浮き彫りになってきたのではないでしょうか。

武力行使のための改憲は

民主党の岡田克也代表は6年前、「政党の違いや対立軸は何か」という質問にこう答えています。
 「思想やイデオロギーという基本的な対立軸はなくてもいいと思っています。ある程度、共通性を持っていてもいいのです。重点の置き方の違いです。日本橋三越と高島屋の違いでいいと思います」
 自民と民主の違いは、三越と高島屋の違い程度! 自衛隊が海外で武力行使できるようにするための9条改悪という基本では同じなのです。国民の大多数は、 明らかに、そんな改憲には反対です。多数の声で、蕫改憲談合﨟を吹き飛ばしましょう。

いつでも元気 2005.6 No.164

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