介護・福祉

2019年9月17日

高裁で必ず無罪に 第1回公判へさらなる支援を あずみの里裁判 15万7千筆超の署名を東京高裁に提出

 8月30日、東京高等裁判所前での、特養あずみの里業務上過失致死事件裁判の控訴趣意書提出日行動に、130人が参加しました。NHKなどマスコミ各社も報道し、注目されました。
 同裁判は2013年12月、長野・特養あずみの里で、おやつのドーナツを食べた入所者の女性が意識を失い、1カ月後に死亡、当時別の入所者を介助していた看護職員が業務上過失致死罪で起訴された事件です。長野地方裁判所松本支部は今年3月に、検察の求刑通り罰金20万円の不当な有罪判決を言い渡しました。弁護団は即日控訴。たたかいの舞台は東京高裁に移りました。
 控訴審で無罪を求める署名は、この日までに15万7201筆。代表20人が東京高裁に提出し、現場の実態を訴え、あらためて無罪を求めました。「無罪を勝ち取る会」の小林作栄さんは、「短期間にこれだけの署名が集まったことに驚いている。運動の広がりを感じる」と話しました。
 高裁前宣伝では、長野県労連や医労連、全日本民医連、利用者家族などが訴えました。特養あずみの里の介護職員は、「3月の有罪判決には、がく然とし、怒りが湧いた。検察の訴因変更が認められなければ無罪だった」と指摘。「地裁では4年かかったのに、高裁では1回の審理で終わる可能性もある。絶対に無罪を勝ち取り、介護の現場に明るいニュースを届けたい」と、さらなる支援を呼びかけました。
 その後、木嶋日出夫弁護団長ら弁護団が東京高裁に控訴趣意書を提出し、報告集会を行いました。木嶋さんは「きっぱりと無罪判決を出させ、安心して介護ができるようたたかう」と決意。起訴された看護職員は、早くて年内と予想される第1回公判に「たくさん詰めかけてほしい」とメッセージを寄せました。

(民医連新聞 第1700号 2019年9月16日)

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