声明・見解

2020年3月2日

【声明2020.03.02】原爆症認定訴訟の最高裁判決に強く抗議する

2020年3月2日
全日本民主医療機関連合会
会 長 増田 剛

 広島や長崎で被爆し、原爆症の認定をめぐり、2020年2月25日最高裁判所は原告の被爆者の訴えを退け、認定申請を却下した国の処分を支持しました。この判決に対し強く抗議します。
 原爆症の認定要件は被爆者援護法で定められ放射線起因性と要医療性の二つであり原告の3人は二審で放射線起因性は認められましたが、要医療性の判断が割れていました。白内障や慢性甲状腺炎の原爆症の経過観察などでの通院が認定要件の要医療性に当たるかが争点となった裁判で広島高裁と名古屋高裁は「経過観察も治療の一環で、積極的な治療の有無を問わないとして」要医療性を認めていましたが、一方で福岡高裁は手術を必要とする状態ではなかったとして「経過観察にとどまる場合は要医療性は認められない」と判断していました。
 症状を継続的に把握し、手術の必要性を含めて経過観察することは医療上不可欠であり、積極的な治療の有無を問わず要治療性を当然認められ原爆症を認定されるべきです。国は経過観察にとどまる場合には要医療性は認められないといった運用を途中から取り入れることで、原爆症を認定する被爆者を抑制しようとしてきました。
 今回の最高裁判決は国の制度運用を鵜呑みにし、従来司法が積み重ねてきた被爆者救済という姿勢に背いた判決です。
 被爆後75年の間被爆者の方々は様々な健康被害に苦しまれてきました。このような被爆者たちの声を聞かず被爆者に寄り添わない最高裁の不当判決に強く抗議します。また与野党に対しては、日本被団協の提言に基づいて原爆症認定制度の抜本的見直しを政治の責任において行うことを求めます。

以 上

PDF版

お役立コンテンツ

▲ページTOPへ