事業所のある風景

2021年1月15日

民医連事業所のある風景 埼玉/老人保健施設みぬま 生き生きと生活していく場として

安心して老後をすごせる地域づくり

 老人保健施設みぬまは、1999年7月15日に川口市初、医療生協さいたま初の老人保健施設として開設し、2019年に20年を迎えました。
 1989年5月の医療生協の総代会にて介護老人保健施設の建設が決定し「進む高齢化の中、安心して老後を過ごせる地域、暮しづくり」「健康づくり運動、在宅医療の伝統を活かして、在宅支援型の介護老人保健施設を組合員、職員の力で創り上げよう」をテーマに建設運動にとりくんできました。開設主体として許可されるまでに4年間、医師会との合意までに8年間を要する息の長い運動となりました。

「みぬまのこころ」 作成

 「くらしの場」であることを大切にし、2004年ごろよりユニットケア(介護が必要な状態になっても、個室でごく普通の生活を営むこと)を行いました。職員の制服をやめ、コップも本人の物、テーブルも家庭用の物にして「施設らしくない」ことをめざしました。
 2007年に、みぬまの理念である「みぬまのこころ」を作成しました。「人権を尊重します。その人らしさを大切にします。利用者様・ご家族様の生活を守ります。平和活動に取り組みます」と。設立当初から大切にしてきたことを、職員自身が論議を重ねてまとめたものです。現在でも大切に受け継がれています。

オレンジカフェを開催

 2017年にリニューアルオープンし従来型個室20床、ユニット型個室20床を増床し定員を100人から140人へ、通所リハビリの定員を70人から90人にしました。ケアセンターきょうどう・訪問看護ステーション虹・ヘルパーステーションいぶきが、みぬま内に移転し、在宅との連携が強くなりました。多目的スペースのみぬまひろばも同時にオープンし、たくさんの地域の方々に利用しています。今年は新型コロナウイルス感染症の流行により、しばし休止していましたが、11月になってやっとオレンジカフェを開催することができ参加者のみなさんの笑顔に職員が励まされました。また、今年はフードパントリーを定期的に開催し、コロナ禍で職を失った家族や、若い世代など保健ステーションや川口市の子育て支援課からの紹介も多く寄せられています。
 生協10の基本ケア(・換気をする、・床に足をつけて座る、・トイレに座る、・あたたかい食事をする、・家庭浴に入る、・座って会話する、・町内におでかけをする、・夢中になれることをする、・ケア会議をする、・ターミナルケアをする)を取り入れはじめ、超強化型老健として、在宅復帰の支援をより充実しています。手すりに頼るのでなく、足の力をしっかりつかい立ち上がる、車椅子に座りっぱなしではなく、椅子に座り換え、正しい座位をとれるようにして、その人が持っている力を引き出すように努力しています。 
 地域のみなさん、利用者のみなさんが高齢になっても障がいがあっても、もっている機能を最大限に生かして生き生きと生活していく場としての、みぬまをますます発展させていきたいと思います。

老人保健施設みぬま 事務長 長濱 共子)

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