副作用モニター情報(薬・医薬品の情報)

2022年5月24日

副作用モニター情報〈573〉 シロドシンによる射精障害の副作用

 前立腺肥大症にともなう排尿障害改善薬、シロドシン(今回の症例はすべて商品名ユリーフ®)による射精障害の副作用が報告されたので2症例紹介します。全日本民医連にはこれまでに合計7例の報告がされています。

症例1)50代 男性
 排尿障害に対してユリーフ®開始。服用開始7日後に射精障害が起こったため、自己判断で中止していた旨確認。その後のフォローで改善が確認された。
症例2)70代 男性
 排尿障害に対してタムスロシンが処方されていたが、泌尿器科受診し、ユリーフ®に変更となった。服用1週間で効果確認。服用開始4カ月後、性行為で精液が出ないことがあった旨の訴えあり。その後、他剤に変更された。

* * *

 シロドシンは、2009年に販売が開始された前立腺肥大症治療薬です。承認時までの報告で、17.2%の人に射精障害が発現するとされていました。現在(2022年4月時点)の添付文書上もその記載は残っており、「逆行性射精等」と記載されています。
 本剤による射精障害は、α1受容体遮断作用にもとづく下部尿路組織平滑筋の弛緩により起こると考えられています。この弛緩によって射精時、膀胱頸部(内尿道口)の閉鎖不全が生じ、精液が逆流してしまう「逆行性射精」が起こることが考えられます。
 また、α1受容体は精嚢・精管に分布しているため、その遮断作用により精嚢・精管内圧の低下が起こり、収縮の抑制、精液の射出障害に結びつくと考えられます。
 これらが原因の副作用については、シロドシンの服薬を中止することで改善が確認されています。
(全日本民医連医薬品評価作業委員会)

(民医連新聞 第1760号 2022年5月23日)

副作用モニター情報履歴一覧

リング1この記事を見た人はこんな記事も見ています。


お役立コンテンツ

▲ページTOPへ