民医連新聞

2023年4月4日

ようこそ民医連へ 先輩からのメッセージ

 新入職員のみなさん、民医連へようこそ。先輩から、所属する職場や共同組織の紹介とともに、民医連のよさを語ってもらいました。

アンテナを持った職員に
東京保健生活協同組合
白鳥 操(共同組織)

 たくさんある医療・介護の職場のなかから、民医連を選んでくれたみなさんに、エールを送ります。
 私が所属する東京保健生協は、文京区、豊島区、新宿区、台東区、中央区、練馬区に医療・介護事業を展開し、組合員4万9000人余り。一昨年60周年を迎えました。「健康をつくる。平和をつくる。いのち輝く社会をつくる」を掲げ、第8次中期構想(2021~25年度)では「人につなげる、生きるにつなげる、未来につなげる」をモットーに活動しています。
 私も同生協の元看護師です。在職中は地域の組合員とともに活動し、公害認定・補償を求めるたたかいや、老人医療費無料化を実現した運動が心に強く残っています。
 先日も職員といっしょに地域の組合員訪問。突然のチャイムに固い声だった人も「健生病院の職員と地域の組合員です」と話すと、すぐに打ち解け、玄関を開けてくれて、会話がすすみます。職員からは「自分たちの仕事が組合員さんから信頼されていることを実感した。多くの職員に体験してほしい」との感想も。
 みなさんがこれから働く職場には、それぞれの歴史や掲げているビジョンがあると思いますが、患者・利用者の「困った」(声にならない訴えも)を察知し、専門家や共同組織につなげられる、アンテナを持った職員になってほしいと願っています。そして何より自身の「健康」とON・OFFを大切に。

いのちや人権を尊重
岡山協立病院
佐藤 貴博(看護師)

 私は現在、外科と呼吸器内科の混合病棟で看護副主任として勤務し、主に外科・泌尿器科などの周術期看護や呼吸器疾患の急性期看護を行っています。また、呼吸サポートチーム、院内迅速対応チームのメンバーとして、質の高い看護を提供できるように多職種と連携しながら、日々努力しています。
 民医連で働いていてよかったことは、患者さんはもちろん、自分たちのいのちや心を大切にできること。私が勤務している北館3階病棟では、誰かが患者さんの「家に帰りたい。家族といっしょに暮らしたい」という言葉に気づくと、同じチームの看護師に相談。その輪が徐々にひろがって他職種との協働カンファレンスとなり、その患者さんらしいゴールに向かって本人・家族、医療スタッフみんなでとりくむことができます。
 また「その人らしい生活」を実現するために、ACP(医療やケアについて、本人、家族、医療・介護スタッフがくり返し話し合うこと)やSDH(健康の社会的決定要因)の学習にも意欲的にとりくんでいます。医療現場である以上、疾患や病態の理解はとても大切ですが、民医連の病院では、その人自身や、その人を取り巻く環境・生活背景も同じくらい大切にしているため、いのちや人権を尊重した看護ができるのだと思います。

綱領にささえられて
長野・小規模多機能ケアやよい
田中 晃二郎(介護福祉士)

 小規模多機能ケアやよい(以下「やよい」)で施設長になり、5年がたちました。
 「やよい」では、職員同士の対話を積み重ねながら、人権を中心に据えた職場づくりを大切にしています。利用者の思いを具体化する過程で、職員もやりがいを感じられる職場づくりを実践しています。
 私が施設長になって間もないころ、職場運営をめぐって意見が一致せず、介護職として自信を持って働けない時期がありました。そんなとき、私のささえになったのが民医連綱領でした。綱領に立ち返り、「やよい」としてめざすべきことは何か、果たすべき使命は何かを考えました。綱領を運営の基盤とし、事業所の方針をみんなでいっしょにつくりあげることで相互理解が深まり、職員、利用者の人権を中心に据えた職場運営ができるようになりました。
 民医連で働くことで利用者だけでなく、私たち自身の人権も強く意識することができています。「いのち、人権」の尊さを社会へ発信する民医連で働き続けることは、私の介護職としてのやりがいにもつながっています。

(民医連新聞 第1780号 2023年4月3日)

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