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民医連医療

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民医連事業所のある風景 神奈川 協同ふじさきクリニック だれにでもやさしい診療所をめざして

 地域の皆さまのご協力のもと建設運動をすすめ、2005年に協同ふじさきクリニックを開設し、今年で20年を迎えます。川崎協同病院との医療構想や社会情勢の流れのなか、医療活動も変革を行ってきました。そして今年の干支、巳年の「蛇」のように脱皮を繰り返し、23年10月、3階に血液浄化センターを川崎協同病院から移設し、そして今年の3月には4階に健診センターをリニューアルオープンしました。「在宅支援室」と移設した「血液浄化センター」、リニューアルした「健診センター」をご紹介いたします。

 在宅支援室は、24時間体制で訪問診療、臨時往診などを行っています。05年のクリニック開設と同時に川崎協同病院から移転してきました。開設当初は60件前後だった管理患者数も今では200件を超えるようになりました。日々「断らない」「丁寧な対応」を心がけ、地域の居宅介護支援事業所、行政、ほかの医療機関とは常に「顔の見える関係性」で連携を取ってきました。患者についての情報共有、相談などはマメに行い、担当者会議やカンファレンスなどには可能な限り参加し、直接やり取りをするようにしています。また、患者を「病人」ではなく、「地域で生活している人」としてかかわり、決して自分たちの価値観を押し付けることなく、一人ひとりの「その人らしさ」を大切にしています。そのようなかかわりを継続していくことで、地域から選ばれる訪問診療を提供していけたらと思っています。

 血液浄化センターは川崎協同病院から移設し、元々の22床から3床増やした25床で運営を始めました。現在の管理数は70人を超え、移設当初から10人以上増やしました。また、コロナ禍の教訓を踏まえ、さまざまな感染症でも対応できるようにと個室3床と各ベッド間の仕切りを設けました。感染対策を強化し発熱者でも安全に安心して透析ができるよう、スタンダードプリコーションを徹底することに努めています。またフットケアに力を入れ、足病変の早期発見と治療を積極的に行っています。限られた透析時間のなかで患者のさまざまな問題点を見いだし、生き生きと生活し続けられるように医師・看護師・臨床工学技士が一丸となってとりくんでいます。

 健診センターのテーマは「だれにでもやさしい健診施設、だれにでもやさしい健診運営」です。地域の方とはたらく人たちの健康づくりを重視している川崎医療生協の大きなとりくみのひとつで、女性専用の待合室や「だれでも部屋(障がいのあるかた・お子さん連れ・LGBTQsなど多様性に対応)」を設けました。アメニティーも充実させ、ワンフロア(一部を除く)で完結できるなど、さまざまな利用者に寄り添った設計を心がけ、受診がスムーズに運ぶように工夫をしました。また、これまで胃部内視鏡検査は、川崎協同病院まで徒歩で約3分かけて行き来してもらっていましたが、健診センターで検査が行えるようになりました。 もちろん病院同様、鎮静剤を使用しての検査も追加料金なしで実施しています。

 クリニック3階の健診センターの空きスペースは今後の外来構想も見据え、皆さまが利用しやすいクリニックに向けとりくんでいきます。今後に乞うご期待!
協同ふじさきクリニック 事務次長 安藤一美)