民医連事業所のある風景 大阪・耳原鳳クリニック 地域とともに創り続ける、耳原鳳クリニック
大阪府堺市西区の住宅地に、耳原鳳クリニックはあります。当院は、リハビリテーション医療を特色としていた耳原鳳病院から、2009年にクリニックへ転換しました。病院であった強みを生かし、内科・小児科・整形外科などの外来診療、訪問診療、健診事業、介護事業にとりくむ高機能クリニックです。院内には、緊急に結果が必要な血液検査を短時間で行える臨床検査室があり、各種超音波検査やX線CT撮影など、さまざまな検査が可能です。手術や入院検査が必要な場合は、同じ法人(社会医療法人同仁会)の耳原総合病院と緊密に連携し、必要な医療へつないでいます。身近な診療所でありながら、一般病院に匹敵する検査機能を持っていることが、当院の大きな特徴です。
2025年春には新しいクリニックが完成しました。築40年以上が経過した旧クリニックの建替えは2023年12月に始まり、診療を続けながら工事をすすめました。クリニックの建替えは建物を新しくするだけのとりくみではありませんでした。友の会の皆さんと地域訪問を行い、工事のすすみ具合や新しいクリニックの役割を伝えました。外構のお庭づくりではワークショップを開き、地域の皆さんと一緒に、緑のある親しみやすい空間を考えました。
1階には、誰もが気軽に立ち寄れるコミュニティースペースを設け、3階の多目的室も地域に開かれた場所として活用しています。健康づくりや交流の場として、診療を受けるときだけでなく、普段から地域の皆さんが集い、つながることのできるクリニックをめざしています。
もう一つの特徴は、外来から在宅まで、患者さんのくらしを切れ目なく支える「地域包括ケアステーション」としての機能です。2階には、医療・介護にかかわる4事業所が同じフロアに入っています。日常的に顔を合わせ、患者さんや利用者さんの情報を共有できる環境を生かし、それぞれの専門性を持ち寄って支援しています。通院が難しくなっても、訪問診療、訪問看護、介護、リハビリ、栄養指導などがつながり、住み慣れた地域での生活をチームで支えます。
さらに、隣接する同じグループ法人の介護老人保健施設、高齢者住宅、調剤薬局とも連携しています。医療と介護の連携だけでなく、事業所同士が運営や経営の課題も共有し、それぞれの力を生かしながら、地域全体を支える体制づくりをすすめています。
また、建物の内外を彩るホスピタルアートも、完成したものではありません。地域の皆さんと意見を出し合い、一緒に手を加えながら、現在も少しずつ創り上げています。建物そのものが、地域との共同のとりくみを表す存在となっています。
2026年5月17日に開催した「第32回耳原鳳クリニックグランドオープン健康まつり」には、約1300人が来場しました。地域の中学生による吹奏楽の演奏や、保育園児による元気な太鼓が会場を彩り、世代を超えた笑顔が広がりました。
「まず診る、援助する、何とかする」。医療・介護・福祉の枠を越え、「この地域にみみはらがあって良かった」と思っていただける場所を、これからも地域の皆さんと一緒に創り続けます。
(耳原鳳クリニック 事務長 大迫めぐみ)
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