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理事会(2026年9月)増田会長あいさつ

【増田会長あいさつ】

 沖縄県知事選挙は、基礎票が何倍も違うオール辺野古推進勢力候補相手に、果敢に挑んだデニーさんは勿論ですが、猛暑の中、活動をされた沖縄県民の皆さんに心から敬意を表するものです。選挙の結果は大変残念ではありますが、玉城県政は2期8年の間に、多くの政治的成功を果たしました。約3割だった子どもの貧困率は2割近くまで減じ、医療費助成や高齢者の足の確保など、県民の暮らし充実に努力してきました。他党もそのことを評価したからこそ今年度県予算案は過去最高額で編成され全会一致で可決されたのです。加えて、長い間の米軍基地の存在が、沖縄経済発展の最大の阻害要因になっていることは明らかです。先月の沖縄県の発表では、普天間含めた返還予定5基地の跡地活用による経済効果は、年1.19兆円にも上るとのこと。こうした効果は既に跡地利用を進めている那覇新都心や北谷町などで十分に実証済みです。沖縄の県民所得を低く抑えてきた本当の要因に目を向けていくことこそが重要だと思います。
 今回の選挙を通じて、沖縄が抱える様々な矛盾がより鮮明になったと感じます。嘉手納・普天間両基地がPFAS汚染源になっているという事実を米軍側が認め、その公表も承諾していたにも拘らず日本政府が長い間隠していたことが判明しており、徹底的な究明が必要です。加えて、返還が前提になっているはずの普天間基地で新たな燃料施設の建設など、更新・整備が高額の予算を付けて進んでいることも明らかになっています。7月3日の参議院特別委員会に参考人として出席した沖縄国際大学の教授は、かさ上げされた滑走路、戦闘機のオーバーラン防止設備、足場が組まれた隊舎など、着実に整備が進んでいる様子を述べ、「施設増強が進んでいる」ことを指摘した上で、海兵隊側は懇談の席で「普天間は返さない」と明言していると証言しました。「軟弱地盤」や「長い滑走路」問題だけでなく、多くの事実から辺野古は「解決策」にならないことが明白です。私たちは引き続き沖縄の問題に寄り添い、連帯支援を強化していきます。
 7月の地震で大きな被害を受けた熊本県の八代地域を訪問しました。そこにまだ、地震の傷跡が生々しく残っています。10年前に益城町で見たような家屋の倒壊が多数見られ、路面の凹凸や崩れたブロック塀の散乱などであちこちが通行不能になっていました。夜は避難所で休み、日中自宅の片づけに来られている住民の方は、大変なことになったが、前を向いていくしかない、と語って居られました。今年の夏の熊本県は大変な猛暑が続き、冷房がない環境下での片付け作業はまさに命懸けです。過酷な環境の中で地域再建に取り組んでいる地元住民の方々へ連帯のエールを送るとともに、全国から集まったボランティア・支援者の方々に心から敬意を表したいと思います。
 民医連は独自の訪問活動を展開していますが、同時に社協などが運営するボランティアセンターに看護師を連続的に派遣し、住民とボランティアの健康管理に携わっています。まだ千の単位で避難所生活を強いられている方々が居られます。もう暫くの支援継続をお願いする次第です。
 10月1日から日本は更に外国人が住みにくい国になります。入管難民法にある外国人の永住許可要件の独立の生計を営める資産を厳格化し、日本人世帯の平均を上回る年収水準を求めることになり、大幅な基準引き上げとなります。また、一律6000円だった在留資格更新手数料は大幅に増額となり、最大12.5倍にも膨れ上がります。この間選挙などの機会で意図的に蔓延させられてきた排外主義が、具体的な制度として深刻化してきたと言えます。国際人権規約を批准している日本において、外国人の基本的人権がしっかりと保障されるべきであることは勿論ですが、今も多くの外国人労働者が仕事に就き、納税し、日本経済を支えている現状を一体どう捉えているのか、本当に危険な政権だと言わざるを得ません。
 あらためて、基本的人権を保障する憲法の価値を再確認し、改憲を許さないための行動を強化していくことが求められます。

 人々のいのち、健康に深く関わる医療・介護・福祉に従事する者として、意思表示と行動を起こし、戦争する国づくりと、「医療追い出し、介護とりあげ」の社会保障削減が一体となった政治の中で、引き続き、運動を強化し前進しましょう。