【声明2017.11.08】辺野古の新たな護岸工事着工に断固抗議し、即時中止を求める
2017 年 11月8日
全日本民主医療機関連合会
会 長 藤末 衛
名護市辺野古の新基地建設に向けて、沖縄防衛局が新たな護岸2カ所の造成工事に着手した。沖縄選挙区4区中3区での辺野古新基地反対を掲げる「オール沖縄」候補の勝利に示された民意を無視し、工事を強行する安倍政権と沖縄防衛局の暴挙に断固として抗議し、即時中止を求める。
衆院選の約2週間後の新たな造成工事着手は、沖縄の民意を無視するという安倍政権の意思表示にほかならない。そして工事が進展していることをアピールし来年2月に予定される名護市長選挙にむけて新基地建設問題は「決着済み」と見せかけるものである。
安倍首相はこの間、「政府として基地負担軽減のため、一つ一つ確実に結果を出していく決意だ」などと述べて、沖縄の米軍基地負担軽減に取り組む姿勢を強調するが、やっていることは逆である。そもそも、民意を踏みにじっての負担軽減などあり得ない。何が沖縄にとって負担軽減になるのかは、県民自身が決めるものである。
この両護岸の海域では希少サンゴが見つかり、沖縄防衛局によるサンゴ移植の許可申請を沖縄県が審査している中での強行であり、環境保全措置についての協議を求める県の行政指導も無視したものである。
今回の護岸工事も、これに先立つK9護岸の工事についても、沖縄県知事の岩礁破砕許可を得ないでおこなうために、水産庁による法令解釈を変えて強行している。このような、安倍政権による度重なる法令無視の暴走は断じて許すことはできない。新基地建設は知事や名護市長の権限と県民、市民の運動に阻まれて決して当初の予定通りに進んでいない。
全日本民医連は沖縄県民と連帯し日本政府に対し、違法で県民合意のない工事の即時中止を強く要請する。
(PDF版)
- 記事関連ワード