【声明2026.02.06】高額療養費の患者負担額の定期引き上げ、OTC類似薬の患者負担5割化を盛り込んだ医療保険制度改革の関連法案は白紙撤回を求める
2026年2月6日
全日本民主医療機関連合会
会長 増田 剛
2026年2月3日付共同通信の配信、及び4日付各紙が、政府が検討する医療保険制度の関連法案の全容が判明したと報じた。その報道によると、法案には高額療養費制度の患者の自己負担額を、少なくとも2年ごとに検証する規定の創設し、定期的に自己負担額を引き上げられる制度とすること、また、OTC類似薬の患者負担を事実上5割化とする内容も含んでいる。
大きな負担増による生活破綻、治療の中断などいのちにもかかわる重大問題であり、断じて許されない。全日本民医連は法案の上程に断固反対し白紙撤回を求める。
昨年末、2026年度予算編成において、高額療養費制度の見直しにともなう具体的な負担上限額が明らかになり、月額7%以上の負担増、70歳未満の年収650万円~770万円未満の区分では月額35%もの負担増が示された。12月24日、一般社団法人全国がん患者団体連合会(全がん連)と一般社団法人日本難病・疾病団体協議会(JPA)は共同声明を発表し、予算編成の中で明らかになった大幅な負担増に対して、前年案の引き上げ額に比べれば一定の抑制がされたものの、「月毎の限度額については十分に抑制されていない」と言わざるを得ないと指摘、さらなる抑制の検討を求めている。
政府はこうした患者団体など当事者の声を軽視し、高額療養費制度の患者負担上限額引き上げによって、公的医療保険からの給付を抑え、国民の保険料負担を減らせるとしている。しかし、医療を必要とする患者に負担増を求め、受診抑制をはかり、保険料負担を減らすのは本末転倒である。現役世代の社会保険料負担の軽減策は、別途公費の投入などの方法を検討すべきである。
医療費4兆円削減を負担増と給付抑制で進める医療費抑制政策を抜本的に転換し、すべての世代の誰もが、病気のときにお金の心配なく安心して医療が受けられるよう、いのちのために税金を使う政治への転換を強く求める。
以上
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