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民医連新聞

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診察室から 母親、医師へ変身!

 2歳、5歳、7歳の3人男児の母親をしている、総合診療科の医師です。朝は5時半に起床します。自身のトレーニングを終えると、ひと寝し、さぁ! やるぞ! と子どものための母親に変身します。
 そこから朝ごはんを準備し、子ども3人を起こし、ハグタイム。これをしないと寝起きのグズリにつながります。その後、自分の身なりを整え、自分と子どもたちの出発準備の確認。子どもたちがごはんを食べてくれたら、一気に3人のお着替えタイム。グズられることもあれば、うまくいくことも。自分でできる子もいるのですが、下がいると甘えたいのか「着替えさせてほしい」と、ほぼ3人のお着替えをお手伝い。そして7時半に三男を近所の保育園に送ると、15分後に長男の小学校へのお見送り、8時に次男の幼稚園への送り出し。それが終わるとやっとこさ自分が出勤。出勤の頃には、ほぼ1日の仕事が終わったのではないかという疲弊感がきます。しかし、実はこれからが私の本来のお仕事の始まりです。
 今度は病院に着いて白衣に着替え、内科の医師に変身。病棟と外来に患者さんが待っています。ここからは母親から医師の私に気持ちを切り替え、診察に向かいます。問診・診察・カルテ書き・面談・スタッフと相談・指示だし。病気はなりたくてなるものではないので、患者さんがまた元気な身体に戻れるよう試行錯誤します。私は、患者さんが普段の日常に戻っていく、その姿を見られるのが、何よりうれしいのです。
 そしてまた、夜の奮闘がノンストップで始まります。病院を出ると医師から母親へスイッチを切り替え、お迎え・ごはんづくり・お風呂・ごはんだし・片付け・掃除・寝かしつけと、雪崩の如く動き続けます。そのため1日が終わると泥のように熟睡。「3人育てながら仕事もよくできるね」と言ってもらうことがありますが、患者さんや子どもの笑顔が私の心の栄養になっているので、きっと私は今日も動き続けるのだろうと思います。(丹慶(たんけい)遥、愛知・千秋病院)

(民医連新聞 第1828号 2025年5月5日号)

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