未来担う看護師養成を 看護師受け入れ担当者研修交流集会
5月19~20日、第2回看護師受け入れ担当者研修交流集会を東京都内で開催し、46県連220人が参加しました。「新卒看護師受け入れ活動の基本となるもの」改訂の提案、卒一アンケート調査、各地からの実践を報告しました。調査結果から看護師受け入れが24年度は850人と去年より61人減少、また卒1看護師の退職率は10・3%と上昇し、状況は厳しくなっていることを共有しました。自治体に看護現場や看護学生の状況を伝え制度改善を求めること、奨学生の退職率は低いため後継者の確保と育成を県連・法人の最重要課題に位置付けることを強調。また、初めてとりくんだ看護学生実務担当者アンケートでは、困難を抱える担当者にとって、委員会や地協・全国の集会、協力がサポートになっていることが可視化され、組織的なとりくみの重要性を確認しました。
「若者を理解しともに歩む~未来を担う看護師養成の現場から~」をテーマに東京・勤医会東葛看護専門学校副学校長の山田かおるさんが講演。若者は貧困、不安定雇用、物価高騰の社会状況に置かれ、高学費に苦しめられている。競争主義、管理主義、基本的信頼の欠落のなかを生きており、自発性が乏しいなど、現象の裏の生きづらさに目を向けることが大切だと訴えました。
学生は特に臨地実習で成長し患者とのかかわりのなかで自信をつけていくことを具体的事例から紹介し、民医連の後継者育成の重要性を共有しました。(全日本民医連職員育成部 杉山基樹)
(民医連新聞 第1831号 2025年6月16日号)
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