日本原水爆被害者団体協議会（日本被団協）と原水爆禁止日本協議会（日本原水協）、原水爆禁止日本国民会議（原水禁）は７月２３日、都内で記者会見を行い、核兵器廃絶に向け、とりくみを呼びかける三者初の共同アピールを発表しました。
　アピールでは、日本政府には、禁止条約の署名・批准を求め、被爆の実相、核兵器の非人道性を日本が先頭に立ち、世界へ訴えていくことを求めています。被爆８０年となる今年、さらなる運動を全国でひろげることを呼びかけました。
　日本被団協の田中熙巳さん（代表委員）は、「核兵器廃絶運動を行ってきた２つの団体といっしょに発表できたことがうれしい。まだ証言のできていない被爆者をも動かす機会にしたい」と発言。日本被団協事務局長の濱住治郎さんは「被爆者のほとんどが８５歳以上。今回のアピールを今やらなければいけないと思った」とのべました。日本原水協事務局次長の土田弥生さんは「あらゆる人びとと協力し、実践していきたい」とのべ、原水禁事務局長の谷雅志さんは、「核に対する認識や国内外の社会状況は危機的。被爆者がいるいま、これから先を見据えた運動の展開が求められる」と指摘し「次世代継承の前に現世代の責任のひとつとして、共同アピールを行った。運動をひろげる追い風になればうれしい」と話しました。

（民医連新聞　第1834号　2025年8月4日号）