全国の先進的な実践を学び交流 調理師学習交流会を開催
全日本民医連栄養委員会は7月30日、神奈川県横浜市内で調理師学習交流会を開催し、30県連から69人(うちWEB17人)が参加しました。学習講演は「調理師が支える糖尿病の食事療法」と題し、京都民医連中央病院の杉本篤子さん(管理栄養士)が行いました。糖質吸収や血糖上昇のしくみ、原因などから糖尿病を解説した上で、治療の柱の一つ、食事療法を、データや症例を交え詳しく紹介。治療の一端を担う調理師の役割の重要性を強調しました。
3人の調理師が指定報告。大阪・杉原秀治さん(東大阪生協病院)は通常業務以外の、班会での料理教室や能登半島地震での炊き出し、子ども食堂の立ち上げと運営など、豊富な実践を報告。広島・岡崎真一さん(福島生協病院)は、積極的に行ってきた病棟訪問の様子を紹介。直接患者の声を聞くことで意識が変わり、多職種連携を深め、さらに「食事時間のミールラウンドにも参加したい」と語りました。長崎・貞包和哉さん(上戸町病院)は、「前回(2年前)の学習交流会参加をきっかけに知識がひろがり、意欲や目標が明確になった」と、その後の実践を報告。野菜の皮やキノコの軸など廃棄部分でとるだし汁、真空包装機の活用などで、減塩を実現しました。
参加者は班討議で、感想や挑戦したいこと、悩みも共有。「すべての報告が人員不足のなかでもやりがいを持ち、がんばっている、素晴らしい内容」「全国で話す機会はあまりないので、新鮮で刺激を受けた」などの感想が寄せられました。また、「医療機関の維持存続への支援を求める」請願署名、113筆が集まりました。
(全日本民医連医療部 丸山いぶき)
(民医連新聞 第1836号 2025年9月1日号)
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